【『トンイ』の知られざる実話】国王に寵愛された側室の栄光と喪失の物語とは?

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韓国ドラマの視聴者から「好きな時代劇」のアンケートでかならず上位に選ばれる傑作『トンイ』。ハン・ヒョジュが演じたヒロインのトンイは、ドラマ用に作られた名前だ。とはいえ、架空の人物ではなく実在しており、歴史的には淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏と呼ばれていた。

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彼女は19代王の粛宗(スクチョン)の側室であり、生涯にわたり彼の息子を3人産んでいる。最初の息子は1693年の10月6日にこの世に誕生し、永寿君(ヨンスグン)と命名された。この子の名前は「長寿」を願う深い愛情に満ちたものであった。粛宗は我が子の誕生を心から喜び、その喜びは『トンイ』でも繊細に描かれていた。

しかし、結局は「長寿」とは無縁だった。なんと、永寿君はわずか2カ月でこの世を去ってしまった。粛宗と淑嬪・崔氏の深い悲しみは想像にあまりある。本当につらかっただろう。

淑嬪・崔氏は再び妊娠し、翌年に粛宗の子を出産した。この子は順調に育っていったが、張禧嬪(チャン・ヒビン)が産んだ子がすでに世子となっていたために、将来の国王の座を獲得するのは難しかった。

しかし、運命は予想外の方向へと進んだ。張禧嬪の息子は粛宗が亡くなった1720年に景宗(キョンジョン)として即位したが、はからずも短命であった。それによって、淑嬪・崔氏の子が1724年に英祖(ヨンジョ)として即位することになった。ついに淑嬪・崔氏は国王の母となったのである。ただし、彼女は1718年に世を去っているので、息子が国王になったことを生前には知らなかった。

『トンイ』でハン・ヒョジュが淑嬪・崔氏を演じた 

最高の喜びと無限の悲しみ

なお、淑嬪・崔氏は他に3人目の息子を産んでいたが、あまりに早く亡くなっているので、名前さえ記録に残されていない。

結果として、淑嬪・崔氏は3人の子を産んだものの、2人が早世してしまった。英祖の誕生は彼女に最高の喜びをもたらしたが、他の2人の早世は無限の悲しみをもたらした。このように、淑嬪・崔氏の人生は、我が子を失うという深い悲しみと、1人の子が国王になるという喜びの間で揺れ動いたのである。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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