韓国「天才子役」たちの明と暗 美男美女に成長、窃盗・逮捕、この世を去った者まで…

2025年10月26日 コラム #子役 #写真
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幼く可愛らしかった子役が少し見ない間に、大きく成長していることがある。時には子役時代の面影がなくなり違和感を覚えることもあるが、当時よりもさらに美男美女に変身しているケースも少なくない。

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日本では芦田愛菜、鈴木福などが成長した子役スターとして有名だが、韓国ではキム・ガンフンが話題だ。ドラマ『ミスター・サンシャイン』『椿の花咲く頃』『ラケット少年団』『財閥家の末息子~Reborn Rich~』などに出演した子役で、顔を知る人も多いだろう。

キム・ガンフン(写真提供=OSEN)

最近スマッシュヒットした映画『スンブ:二人の棋士』で、ユ・アイン演じるイ・チャンホの少年時代を演じた。師匠役のイ・ビョンホンと一歩も引かない芯の強い人物を熱演し、観客に強い印象を残した。

そんなキム・ガンフンに対し、イ・ビョンホンはラジオ番組を通じて「『スンブ』の公開が延期されていたのだが、試写会で再会して本当に驚いた」と話したことがある。

イ・ビョンホンは「私より背が高くなっていた。180cmを超えていると言っていた」と語り、その成長ぶりに驚きを見せた。続けて「最初、試写会には来ていたが、彼は舞台挨拶には登壇しなかった。出演した俳優なので一緒に舞台挨拶をしたらどうかとも思ったが、しないほうがいいと判断した」と明かし、周囲を驚かせた。

(写真=映画『スンブ』より)

そして「キム・ガンフンさんが舞台挨拶に立ったら、『この映画って20年前に撮影されたんじゃないの?』と誤解されかねないほど、彼がとても大きくなっていた」と話し、笑いを誘った。

実際、15歳となったキム・ガンフンの近影を見ると、『スンブ』で見せた幼い印象はもう残っていない。アイドルのような好青年に成長しているのだ。

(写真=キム・ガンフンInastagram)

“育成成功”と称賛される一方で、影に沈んだ子役も…

驚くほど見事に成長した子役という意味では、映画『7番房の奇跡』に出演したカル・ソウォンも外せない。

カル・ソウォンは、2013年に公開された大ヒット映画『7番房の奇跡』でリュ・スンリョン演じる父親の娘役を熱演。当時わずか5歳ながら、韓国の「大鐘賞」において最優秀女優賞と新人女優賞に史上最年少でノミネートされ、大きな注目を浴びた。

(写真=映画『7番房の奇跡』より)

そんな彼女も現在18歳となり、立派なレディに成長している。何よりもアイドル顔負けの美貌で、たびたび話題になるほどだ。

2020年の映画『SP 国家情報局:Mr.ZOO』をはじめ、2022年のドラマ『明日』『クリーニングアップ』、2023年の『デリバリーマン~幽霊専門タクシー始めました~』などに出演し、女優として活躍している。

カル・ソウォン(写真提供=OSEN)

ドラマ『イルジメ~一枝梅』『トンイ』『太陽を抱く月』など、数多くの作品でヒロインの子供時代を演じたキム・ユジョンも、第一線で活躍する女優だ。

特に2010年の大ヒット時代劇『トンイ』では、ハン・ヒョジュ演じる主人公トンイの子供時代を見事に演じ、幅広い層に顔を知らせた。

子役時代のキム・ユジョン(写真提供=SPORS KOREA)

 キム・ユジョンはその後も途切れることなく、ドラマや映画に出演しており、2015年2月に中学を卒業すると、2016年のドラマ『雲が描いた月明り』で子役から脱皮し、大人の女優として本格的に活動をスタートした。

2018年2月の高校卒業後も、ドラマ『コンビニのセッピョル』『ホン・チョンギ』『マイ・デーモン』、映画『20世紀のキミ』など、主演女優として活躍中だ。

今年9月には「第30回釜山国際映画祭」(BIFF)のレッドカーペットに登場。TVINGオリジナルシリーズ『親愛なるX』(原題)に出演する彼女は、共演俳優キム・ヨンデにエスコートされて華やかに姿を現した。

この日のキム・ユジョンのドレスは、まさに衝撃的であった。

子役時代から清楚で可憐な魅力で知られてきた彼女だが、そのイメージを一新するかのように、大胆なスリットが入った濃いネイビーブルーのドレスを選んだ。これまでの子役時代の印象を完全に脱ぎ捨て、25歳となった大人の女性らしい成熟した美しさとセクシーな魅力を存分に披露した瞬間であった。

キム・ユジョン(写真提供=OSEN)

ただ、子役時代に愛されたからといって、成長して大人になっても活躍できるとは限らない。

韓国では最近、幼い頃に“天才”ともてはやされた元子役俳優のスキャンダルが芸能界を騒がせている。

例えば2023年、女優キム・ジヨンが元恋人や知人からの借金を“踏み倒した”として、元恋人の男性ラッパーなどによって蛮行を暴露された。

暴露によると、キム・ジヨンは過去に家庭の事情で元恋人に助けを求め、元恋人の両親が借金をしてまで一人暮らしの部屋を準備し、家賃も払ってくれたにもかかわらず、ある日突然行方をくらましたという。

元恋人の両親がキム・ジヨンの生活支援のために使用した費用の総額は数千万ウォンに上るというが、キム・ジヨンは「別の人と付き合っているから連絡するな」と突っぱねたとのこと。

元恋人の暴露後、ペットの虐待疑惑まで浮上するなど騒動が大きくなると、キム・ジヨンは自身のSNSで謝罪文を発表した。

キム・ジヨンと言えば、日本でテレビ東京やBS11などを通じて放送されたドラマ『私はチャン・ボリ!』(2014年)に当時9歳で出演し、“演技の天才”と絶賛を受けた元子役俳優だ。

最近では日本リメイクもされたヒット作『梨泰院クラス』でヒロインのオ・スアの子ども時代を演じるなど、着実にキャリアを積み上げていただけに、韓国国内では失望の声が広がっている。

こうしたスキャンダル続きに韓国メディアは「天才子役の没落」「酒で滅びた天才子役」「子役たちの裏切り」と、とことん非難の矢印を向けている。

もっとも、子役スターの不祥事は彼女たちに限った話ではない。

例えば、2020年5月には当時16歳の俳優チョン・ジュンウォンが未成年喫煙と飲酒をしていたことがネット上で発覚。当時はドラマ『夫婦の世界』に出演中だったこともあり、視聴者から降板を求める声が挙がるほどの騒ぎになった。

その後、所属事務所が「管理が不十分だった」と謝罪して幕引きを図ったが、同年8月に事務所との契約解除が発表。騒動を最後にドラマや映画への出演機会もなくなった。

ほかにも、子役としてデビューした後、広告モデルや教育番組のMCなど幅広く活動してきた女優イ・スミンは、SNS関連で度重なる騒動を起こしてきた。

2018年7月にはバレーボール選手との熱愛説が発覚した際、非公開の“裏アカウント”で悪口を書き込んだことが明らかになり物議に。翌2019年12月にも再び裏アカでの悪口書き込みが明るみに出ると、2021年には違法サイトで映画を視聴していたことがSNS投稿によって発覚し、謝罪をする事態に追い込まれている。

さらに遡ると、悲運な結末を迎えた元子役俳優もいる。1980~90年代に子役として韓国で活躍したチョン・ミョンヒョンがその人だ。

チョン・ミョンヒョンはドキュメンタリードラマの子ども役として芸能界デビュー。連続ドラマや映画を通じて徐々に出演作を増やし、CMなどのオファーも来るようになるなど、将来が嘱望された子役だった。

ところが、高校時代に薬物として乱用されるボンドを吸引し、窃盗行為を働いたとして少年院送りに。その後はテレビ出演が禁止となると、性的暴行疑惑が浮上するなどし、完全に表舞台から消えてしまうことになる。

そして、それから10年以上が経った2011年12月、チョン・ミョンヒョンがすでにこの世を去っていたことが明らかになった。ある共演俳優は自身のSNSで「天賦の才能を持った俳優だった」と、チョン・ミョンヒョンの死を惜しんでいた。それだけに、もし生きていれば今も演技の世界で活躍を続けていたかもしれない。

今年2月、突然この世を去ったキム・セロンさんもそうだ。

キム・セロンさんは9歳から子役として活動し、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。さらに2010年の映画『アジョシ』ではウォンビンと共演し、“天才子役”と呼ばれ、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞する栄光に輝いている。

キャプション

しかし、そこがピークだったといえるかもしれない。以降も映画やドラマに出演したが、『アジョシ』ほどの評価は得ていない。

とりわけ2022年5月18日、免許取り消しレベルの泥酔状態で運転し事故を起こしたことは、活動自粛とイメージ失墜につながった。 “免停レベル”の飲酒状態で車を運転し、ガードレールや街路樹、変圧器と衝突する事故を起こして物議を醸した。

事故後は芸能活動を自粛し、生活難のためカフェでアルバイトをしていることが明かされ話題を集めた。

キム・セロン(写真提供=OSEN)

ただ、自粛の最中に知人を招待して誕生日パーティを開いたことが発覚。さらには自作の誕生日カードに「準備物は体と酒」と書いていたこともわかり、世間のひんしゅくを買ってしまった。

その後、何度か復帰を図った上手くいかず、今年2月16日に突然この世を去ってしまった。

さらに死後、俳優キム・スヒョンとの未成年時代の交際疑惑が一部で報じられ、現在も連日、韓国メディアに名前を取り上げられている状況だ。

幼い頃から顔を知られているだけに、より明暗がはっきりする子役出身の俳優たち。子役として愛された記憶を胸に、それぞれの道で輝き続けてほしいと願わずにはいられない。

構成=韓ドラ・時代劇.com編集部

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