韓国ドラマと聞いて思い浮かぶキーワードといえば「ラブストーリー」!
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学生時代の甘酸っぱいシーンを描いている作品から大人の恋愛を描いている作品まで、ひとくちに「恋愛ドラマ」といっても種類はさまざま。
そして、30代は働き方と自分時間のバランス、結婚するべきか、このまま独身でいても大丈夫なのか、自分の周囲の結婚・出産ラッシュに対する焦り、それによる友人関係の変化など、挙げてみるとキリがないほど色々なことに悩まされる、というよりか悩んでしまう時期でもある。
今回は、そんな30代にぐさぐさと刺さってしまう、共感するしかない韓国恋愛ドラマをご紹介。
チャ・ミジョ(ソン・イェジン):養子として育ちながら自立したキャリアを築いた皮膚科クリニック院長。
チョン・チャニョン(チョン・ミド):演技指導者として活躍する一方、長年想い続ける人との複雑な関係に悩んだり、突然の余命宣告に直面したりしている。
チャン・ジュヒ(キム・ジヒョン):百貨店の化粧品マネージャー。ヤングケアラーとして家族を支え進学を諦めた過去を持つ。恋愛経験がないことに対して葛藤を抱いている。
『愛の不時着』など日本でも人気のドラマに数多く出演しているソン・イェジン、『賢い医師生活』シリーズの出演で人気が急上昇したミュージカル俳優のチョン・ミド、そして同じくミュージカルで演技のキャリアを築いてきたキム・ジヒョンの女性3人が主演を務める。
高校時代に出会った親友の3人が、「39歳」という人生の曲がり角を目の前に、大人の女性たちの友情、恋愛、何かを失うことに対する痛み、そしてわずかな希望を見出していく姿を描いたヒューマンドラマ。シーンや心理描写も繊細で、同世代かつ似たような悩みを抱えている人たちにとって、かなり響くものがある作品ではないだろうかと思う。
カン・ダニ(イ・ナヨン):輝かしい経歴を持つ元コピーライター。離婚後、再就職に苦戦し出版社で雑用契約社員として再出発する女性。
チャ・ウノ(イ・ジョンソク):ベストセラー作家、大学では教授、そして出版社では最年少編集長を務めている。ダニに特別な思いを抱く。
ソン・ヘリン(チョン・ユジン):将来有望な制作部の編集チームのメンバー。仕事に真剣で信頼される存在。
チ・ソジュン(ウィ・ハジュン):フリーのブックデザイナー。優しくも奥のある男。ダニに興味を抱いている。
出版社を舞台に、大人の男女の再起と恋の温かさを丁寧に描いたロマンティック・コメディ。恋の四角関係ももちろん見どころだが、個人的に注目してほしいのが、結婚や出産を機に退職し、その後の再就職が困難な女性「経歴断絶女性」をドラマの主人公として据えている点。韓国では大きな社会問題にもなっており、主人公ダニもその一人。難関大学を卒業してコピーライターとしての受賞歴もあるのに、専業主婦の期間が長かったために社会復帰が厳しいという状態に直面している。
離婚し、またイチから出発するために出版社で働き始めたダニだが、「○○の奥さん」や「○○ちゃんのママ」ではなく、“カン・ダニ”という一人の女性として自分を取り戻していく過程が丁寧に描かれているのも見どころ。舞台が出版社ということもあり、本に例えた台詞が多いのも筆者の推しポイントだ。
チョ・サムダル / チョ・ウネ(シン・ヘソン):ソウルで人気フォトグラファーとして活動するが、ある事件をきっかけに故郷へ逆戻り。
チョ・ヨンピル(チ・チャンウク):済州島の気象庁予報官。幼なじみだったサムダルと再会し、さまざまな感情が再燃。
サムダルの姉妹たち(シン・ドンミ、カン・ミナなど):長女ジンダルや末っ子ヘダルたち、家族の絆や葛藤も物語に織り込まれている。
ソウルで活躍していたが、ある事件をきっかけに名声を失ってしまったフォトグラファーのチョ・サムダル / チョ・ウネ。そんな彼女が故郷である済州島に戻り、再生を目指していくヒーリング・ロマンスだ。
美しい済州島の自然を背景に、再会した幼なじみとの恋や家族との関係、村の人々の温かさが丁寧に描かれているドラマ。いたる場面に綺麗で透き通った海や夕日などが出てくるので、済州島への旅行欲も刺激されそうな作品だ。
ペ・タミ(イム・スジョン):働き盛りのアラフォーキャリアウーマン。負けず嫌いな性格で、一夜の過ちから恋にも足を踏み出す。ポータルサイト業界1位「ユニコーン」の元サービス戦略本部長。
パク・モゴン(チャン・ギヨン):ゲーム音楽会社の若きCEO。タミの一夜の相手から真剣に恋に発展。
チャ・ヒョン(イ・ダヒ):タミの同僚でライバルポジション。短気ながらも情に厚い女性。業界2位で「ユニコーン」のライバル会社「バロ」のソーシャル本部長。
ソン・ガギョン(チョン・ヘジン):「ユニコーン」の代表理事でタミの元上司。政略結婚10年目の既婚女性。
アラフォー女性たちがIT業界で活躍しながら、仕事と恋愛のバランスを自分たちなりにどのようにとっていくのか模索していく姿を描いた作品。男女3組のカップルそれぞれのラブストーリーで構成されている。現代の女性たちが共感できる要素が多く含まれている。
カップル同士それぞれの「結婚観の違い」がテーマとなっている回も。結婚をしなくても幸せになれるという価値観もそれなりに広まっている今の世の中。多様化してきている価値観をお互いどのように受け入れていくのか。考えさせられるシーンも多いのがこの恋愛ドラマの肝でもあるだろう。
(文=豊田 祥子)
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