テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『トンイ』(全60話)は、『宮廷女官チャングムの誓い』で知られる巨匠イ・ビョンフン監督が手がけた歴史超大作。第19代王・粛宗(スクチョン)の側室であり、第21代王・英祖(ヨンジョ)の実母であるトンイの波瀾万丈な生涯を描いている。
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粛宗の時代といえば、朝鮮王朝で最も有名な女性の一人・禧嬪張氏(チャン・ヒビン)が権勢を振るっていたことで知られ、多くの時代劇の題材にもなってきた。
しかし『トンイ』では、これまであまり注目されてこなかった淑嬪崔氏(=トンイ)を主人公に据え、ムスリ(宮中で掃除や雑務を担っていた少女)から自らの力で道を切り開き、やがて王の側室となるまでの軌跡を丁寧に描き出している。こうした視点から彼女の人生を本格的に描いた作品は、『トンイ』が初めてである。
韓国での放送は2010年。すでに15年が経過しているものの、『宮廷女官チャングムの誓い』『イ・サン』と並び、今なお“最も愛される韓国時代劇”の一本として名高い。
そこで気になるのが、主演俳優たちの現在だ。彼らは『トンイ』の大ヒットを経て、俳優としての地位を確立し、今も第一線で活躍している。
主人公トンイを演じたハン・ヒョジュ(38)は、2025年6月9日にデビュー20周年を迎えた。
かつては“清純派”として人気を集めたが、近年はアクションやスリラーにも果敢に挑戦。映画『パイレーツ:失われた王家の秘宝』や『毒戦 BELIEVER 2』、ドラマ『ハピネス』『ムービング』『支配種』など、多彩なジャンルで確かな存在感を発揮している。さらに、10月には小栗旬と共演するNetflix日本オリジナルシリーズ『匿名の恋人たち』の配信も予定されており、日本での本格的な活動も注目されている。
当時10歳でハン・ヒョジュの子役を務めたキム・ユジョンも、現在は25歳。今では主演級の女優へと見事に成長を遂げた。
『雲が描いた月明り』で子役のイメージを脱却し、その後も『とにかくアツく掃除しろ!』『コンビニのセッピョル』『ホン・チョンギ』『マイ・デーモン』など話題作で主演を務めている。
なかでも、2022年のNetflixオリジナル映画『20世紀のキミ』では、キム・ユジョン演じるヒロイン・ボラの“大人時代”をハン・ヒョジュが担当。出番は極わずかだったものの、快く特別出演を引き受けたのは、キム・ユジョンのためだったという。『イルジメ~一枝梅』『トンイ』『20世紀のキミ』と続く2人の美しい共演と深い絆は、大きな話題を呼んだ。
そんなキム・ユジョンは現在、新ドラマ『親愛なるX』(原題)の配信を控えている。プライベートでは地下鉄を利用したり、サンティアゴ巡礼に出かけたりと、飾らない健全なライフスタイルも好感を呼んでいる。
『トンイ』で新たな解釈が加えられ、好評を博したチャン尚宮(=禧嬪張氏)を演じたイ・ソヨン(43)は、“悪女役がハマる女優”として広く知られる存在に。
『トンイ』で新たに解釈され、好評を受けたチャン尚宮(=禧嬪張氏)役のイ・ソヨン(43)は、“悪女役がハマった”女優として活躍。『ルビーの指輪』『ミス・モンテ・クリスト』『血も涙もなく』などで主演を務め、確かな演技力が高く評価されてきた。
2022年には、バラエティ番組『無計画ツアー 望み通りに』(原題/MBN)にゲスト出演。『トンイ』で12年来の親友となったパク・ハソン、チョン・ユミとともに初の「友情旅行」に出かける様子が放送され、ファンをほっこりと和ませた。
ゴルフが趣味のようで、インスタグラムにはラウンドを楽しむ様子がたびたび投稿されている。
『トンイ』で仁顯王后を見事に演じたパク・ハソン(37)は、女優として活発に活動していた2017年に俳優リュ・スヨンと結婚。出産・育児のため一時芸能活動を休止していたが、2019年に日本ドラマ『昼顔』をリメイクした『平日午後3時の恋人たち』でヒロインを務め、女優としての復帰を果たした。
以降も、ドラマ『パンドラの世界~産後ケアセンター~』や『ミョヌラギ』、映画『初めての子ども』(原題)など、母親としての現実に焦点を当てた作品に多く出演。
ドラマや映画にとどまらず、2020年からはラジオ番組『パク・ハソンのシネタウン』でパーソナリティを務めている。さらに2023年には、是枝裕和監督の映画『海街diary』を原作とした舞台で長女・幸役を演じ、13年ぶりに演劇の世界にも復帰。多方面での活躍を続けている。
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