『ヘチ』の英祖が韓ドラ時代劇に最も愛されている理由とは?

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韓流時代劇ドラマで描かれている時代は、多くが朝鮮王朝時代のものだ。

高句麗(コグリョ)や新羅(シルラ)、高麗(コリョ)などに比べて、朝鮮王朝は史料が多く残っていることが一番の理由なのだろうが、朝鮮王朝時代を描いた時代劇には必ずといっていいほど「王様」が登場する。

朝廷が舞台の作品はもちろん、主人公が立身出世する作品においても、最終的には最高権力者に認められてこそ、だからだろう。

とはいえ、朝鮮王朝時代に在位した計27人の王のなかで、時代劇によく登場する王もいれば、まったく触れられない王もいるというのが実情だ。

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韓流時代劇で最も多い登場作品数を誇る王は、朝鮮第21代王・英祖(ヨンジョ)ではないだろうか。『トンイ』『イ・サン』『暗行御史パク・ムンス』『洪國榮』『ペク・ドンス』『秘密の扉』など、数多くの時代劇に登場した。

来年2月からNHK地上波で放送が始まる『ヘチ 王座への道』も、チョン・イルが若き日の英祖に扮する。同作は、低い身分の血を受け継いだ「歓迎されない王子」が朝鮮王朝の政治を改革するまでを描いている。

英祖が多くの時代劇に登場する理由は、そもそも彼の在位期間が長いからだろう。

英祖は1724年8月に即位して、1776年3月まで王位に君臨しており、在位期間は歴代最長の51年7カ月。また、82歳まで生きた最長寿王でもある。

韓国の御真博物館に所蔵されている英祖の肖像画(写真出典=御真博物館)

寿命や在位期間が長かったぶん国家に与える影響も大きかったわけだが、もちろん理由はそればかりではない。

母親はトンイこと淑嬪崔氏で、母が宮廷から出たために英祖も幼少期は民間の家で過ごした。さらに即位後、自分の息子を米びつに閉じ込めて殺害するという事件まで起こしている。のちにその事件を心底後悔している点も『イ・サン』などで描かれた通りだ。

在位期間が長く、生い立ちが複雑で、息子殺しのスキャンダルを起こした王。あらためて理由を並べてみると、英祖が多くの時代劇に登場するのも納得できるのではないだろうか。

構成=韓ドラ時代劇.com編集部

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