キム・テリとナム・ジュヒョクが主演した『二十五、二十一』が韓国tvNで放送されたのは、今年2月12日から4月3日までであった。
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ドラマが始まってから大評判になったのが、キム・テリの演技力だ。30歳を過ぎている彼女が高校生に扮したが、青春がはじける若々しさを存分に見せて、素晴らしい表現力を発揮していた。
ストーリーは1997年から始まり、フェンシングでオリンピック優勝をめざすナ・ヒド(キム・テリ)と、経済危機で実家が破産して苦学生となったペク・イジン(ナム・ジュヒョク)の出会いから成長までが瑞々しい感性で描かれた。
映像が見事だった。特に、毎話の終盤5分では珠玉の名シーンが次々に展開されていて、チョン・ジヒョン監督の力量に感服した。それだけに、「次回が早く見たい」と気持ちを大いにかきたてられた。
登場人物たちが繰り広げるエピソードも青春の躍動が強烈に感じられた。フェンシングで切磋琢磨するナ・ヒドとコ・ユリム(キム・ジヨン/ボナ)のライバル物語、苦学生からニュースキャスターのアンカーにまで上り詰めるペク・イジンの奮闘、そして、ナ・ヒドとペク・イジンの時代に抗(あらが)う愛……どれもが記憶の贈り物だった(ネタバレを含んでいます)。
特に、お互いに愛しあいながら別れざるをえなかったラストの抒情的な描き方は、『二十五、二十一』を絶対に忘れられないドラマに昇華させていた。
今年は、韓国ドラマが大豊作の1年だったので、ベストワンを選ぶのが本当に難しい。その中でも、人生の一番良かった時期を前向きに描いた『二十五、二十一』は、今年のベストワンの候補に十分になりうる傑作だ。
〔作品データ〕
放送日/2022年2月12日~4月3日
放送局/tvN
放送回数/全16話
演出/チョン・ジヒョン
脚本/クォン・ドウン
出演者(役名)
キム・テリ(ナ・ヒド)
ナム・ジュヒョク(ペク・イジン)
キム・ジヨン/ボナ(コ・ユリム)
チェ・ヒョヌク(ムン・ジウン)
イ・ジュミョン(チ・スンワン)
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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