【『七日の王妃』と史実はここが違う】燕山君は張緑水を自らの手で絶命させたのか

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NHK・BSプレミアムで毎週日曜日に放送されている『七日の王妃』。8月7日の第18話で、10代王・燕山君(ヨンサングン)はクーデターで廃位になってしまった。その際に、側室で悪名高かった張緑水(チャン・ノクス)は、燕山君の手によって殺されてしまったが、それは張緑水が一番望んだ自決の方法だった。彼女は燕山君が持つ刃によって自らの命を終えることを願ったのであった。

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以上のことは、ドラマ『七日の王妃』での描き方であった。

史実はまるで違う。果たして、どこが違うのだろうか。

ここからは、完全に史実での出来事だ。

実は、クーデターが成功してしまった後、燕山君は囚われの身になってしまったが、国王だけに島流しで済んだ。しかし、一緒に悪事を働いた側室の張緑水はそういうわけにはいかなかった。

何よりも、張緑水は国王をたぶらかした罪に問われた。それは重罪であった。

結局、張緑水は斬首にされることが決定した。それもすぐ処刑が行なわれたのである。

韓国時代劇でよく描かれるように、張緑水の斬首は庶民が見ている前で行なわれた。

燕山君と張緑水の関係はドラマと史実でどう違うのか(Licensed by KBS Media Ltd. © 2017 KBS. All rights reserved
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あまりに大きかった代償

暴君と一緒にあれほど贅沢ざんまいをしてきた張緑水も、処刑されるときは本当に哀れであった。そして、その遺体は人々の前にさらされた。

その後が象徴的だった。庶民の憎悪があまりに強かったので、多くの人が張緑水の遺体に向かって先を競うように石を投げつけた。
アッという間に石が遺体の上に積み重なっていった。

それはまるで石塚が急にできてしまったかのようだった。

こうした事実を見ても、張緑水が庶民からいかに憎まれたかが如実にわかってくる。

張緑水は、もともと最下層の身分であり、酔客を相手にする妓生(キーセン)として生計を立てていた。それが、燕山君に気に入られて側室となり、国王の心をつかんだ彼女はどんどん横暴になっていった。ついには、王朝の金庫をからっぽにするほど財宝を浪費した。その代償はあまりに大きかったと言わざるをえない。

燕山君も、とんでもない女性を側室にしたものだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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