イ・ドンゴンといえば、若いときから人気作に立て続けに出ていた主役級の俳優だ。それだけに、『七日の王妃』で燕山君を演じることになったときは驚いた。極端な悪役になってしまわないか、あるいは、暴君であまりに悪評が多い国王をどう演じるのか……このようにイ・ドンゴンが『七日の王妃』で演じる役について少し心配もしていた。
【写真】『七日の王妃』で燕山君を演じた俳優イ・ドンゴン!新ドラマ『セレブリティ』に出演
しかし、実際に『七日の王妃』ではイ・ドンゴンが人間味のある燕山君も演じていた。そういう意味では、悪役一辺倒というわけではなかった。
その一方で、イ・ドンゴンの主演作には、愛すべきドラマがある。それが、『月桂樹洋服店の紳士たち~恋はオーダーメイド!~』である。2016年に制作されたのだが、最高視聴率は30%を越えて別格の人気を誇っていた。
物語は、創業100年の老舗洋服店が舞台になっていた。主人のマンスル(シン・グ)は高齢者になっても後継者がいないことを苦にして家出してしまう。それでも、息子のドンジン(イ・ドンゴン)には、家業を継ぐ気持ちがなかった。そして、大手アパレルメーカーの財閥家に婿入りして副社長になっていた。しかし、お家騒動に巻き込まれて左遷させられてしまう。
こうして、ドンジンは老舗洋服店に大きく関わっていく。
また、かつて月桂樹洋服店で天才的な裁断技術を発揮していたサムド(チャ・インピョ)も、自分で店を開いたら失敗ばかり。今は妻が開いているチキン店の手伝いをしているが、いつしか月桂樹洋服店に戻りたくて仕方がなかった。
こうして、事情を持った男たちが老舗の洋服店を甦らせていく。
それにしても、ドンジンを演じているイ・ドンゴンは、身長が185センチくらいあり、スーツが本当によく似合う。
『七日の王妃』で見せる国王の韓服とはまったくイメージが変わる。まさに、イケメンが高級スーツを着るとドンピシャリで、イ・ドンゴンは主人公として実に絵になっている。そんな彼の素敵なキャラクターを見られるのが『月桂樹洋服店の紳士たち~恋はオーダーメイド!~』なのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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