NHK・BSプレミアムで毎週日曜日に放送されている『七日の王妃』は、終盤になって歴史的な大事件であるクーデターが描かれる局面になった。
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パク・ミニョンが演じているシン・チェギョンも、ドラマのヒロインとして渦中に巻き込まれる展開になっていくが、ドラマと違って史実では、彼女はどのように大事件の当日を過ごしていたのだろうか。
それは、1506年9月のことだった。
シン・チェギョンが夫の晋城大君(チンソンデグン)と自宅にいるときに、多くの兵士が押し寄せてきた。晋城大君は早とちりして、異母兄の燕山君(ヨンサングン)が自分を殺しに寄越した兵士に違いない、と錯覚していた。それを正したのが妻のシン・チェギョンだった。
彼女は兵士たちの素性をすぐに察知して、正しい情報を夫に伝えた。殺される前に自害しようとしていた晋城大君は、こうして妻によって命を救われたのだ。
彼女はそのまま自宅で待機していた。クーデター軍は王宮に向かって燕山君の廃位を迫る動きを見せたが、彼女と夫の晋城大君は自宅を離れなかった。そういう意味で2人は平穏の中でクーデターの結果を待ったのだ。このあたりは『七日の王妃』の描き方とはまったく違うのだが……。
クーデターが成功したあと、主導者たちは晋城大君の屋敷を再び訪れた。晋城大君に国王就任を要請して王宮で即位式を行なってほしいと願い出た。
即位を固辞していた晋城大君だが、度重なる説得でようやく折れて、王宮に向かうことになった。
ここからは、シン・チェギョンも目が回るほど忙しくなった。
なにしろ、晋城大君が国王になるということは、彼女が王妃になることを意味していた。シン・チェギョンも静かな暮らしから一転して、怒涛(どとう)のように慌(あわ)ただしい日々を送ることになった。その喧騒もわずか7日で終わってしまうのだが……。
結局、シン・チェギョンは端敬(タンギョン)王后になったのだが、ドラマのタイトルのように、王妃でいられたのは7日に過ぎなかった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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