『七日の王妃』でパク・ミニョンが扮した王妃の父親はなぜ殺されたのか

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時代劇『七日の王妃』で、パク・ミニョンはシン・チェギョンを演じている。彼女の夫は、ヨン・ウジンが演じるイ・ヨク(晋城大君〔チンソンデグン〕)だ。彼は1506年に異母兄の燕山君(ヨンサングン)がクーデターで王宮を追放された後に、新しい国王の中宗(チュンジョン)として即位している。

【写真】パク・ミニョンが『七日の王妃』と『彼女の私生活』で演じたヒロインの共通点!

しかし、このときにシン・チェギョンの運命は劇的に変わってしまった。

最初に悲劇に見舞われたのは、シン・チェギョンの父親・慎守勤(シン・スグン)であった。

この慎守勤は、自分の妹が燕山君の妻となっていた。必然的に、慎守勤は王家の親族に列せられるようになり、彼も相応に出世していった。そして、今度は慎守勤の娘が国王の異母弟である晋城大君の妻になっていた。

慎守勤はこれほど王家に食い込んでいたのである。

そして、運命の1506年を迎える。このとき、慎守勤は左議政(チャイジョン)という要職に就いていた。

パク・ミニョンが端敬王后を演じた(Licensed by KBS Media Ltd. © 2017 KBS. All rights reserved
ドラマ『七日の王妃』より。DVD好評リリース中・U-NEXTにて見放題配信中)

廃妃にされた端敬王后

左議政と言えば副総理であり、政権のナンバー2だった。これほど高い地位にいた慎守勤は、クーデターを狙っていた高官たちから最も注目されていた人物であった。

特に、燕山君を追い出そうとする勢力の中心人物であった朴元宗(パク・ウォンジョン)は、慎守勤に対して「一緒に決起できるかどうか」を婉曲に打診してきた。

これに対して、慎守勤は「その気がない」ことを明らかにした。彼にしてみれば、妹が燕山君の妻になっている以上、たとえ暴君であっても燕山君を支える覚悟を決めていたのである。

失望した朴元宗は、クーデターを成功させるためには慎守勤を生かしておくことはできない、と考えた。そのために、慎守勤はクーデターが起きたときに真っ先に襲われて殺されてしまった。

享年56歳であった。

娘のシン・チェギョンは父の死を知って、どれほど慟哭(どうこく)したことか。

それでも、歴史は大きく動いていた。

クーデターは成功して、燕山君は廃位となった。代わって国王になったのが晋城大君で、彼は中宗として11代王になった。それにともなって妻のシン・チェギョンは端敬(タンギョン)王后になった。

しかし、王妃でいられたのは7日だけだった。朴元宗たちが「慎守勤の娘が王妃になるのは良くない」と主張して、端敬王后は廃妃にされてしまった。

パク・ミニョンが演じた端敬王后は、まさに「悲劇の王妃」であった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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