これぞ名優たちの競演!! ドラマ『于氏王后』を彩り火花を散らした俳優たち

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高句麗(コグリョ)を強国に導いた9代王の急死にともなう王位継承問題。その息詰まる争いを王妃の立場から鮮烈に描いているのが『于氏王后(うしおうこう)』だ。

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壮絶なアクションシーンと次期国王をめぐる心理戦が二層構造で展開されていて、見応えたっぷりの歴史巨編となっているが、今回はその中でも『于氏王后』を彩るメインの5人の俳優を紹介しよう。

まず1人目はこのドラマの主人公となる王妃ウ・ヒを演じるチョ・ジョンソ。彼女は2018年に『バーニング 劇場版』の主役に抜擢されて、一気に注目されるようになった。以後、『ザ・コール』を経て、2022年には『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』でドラマでも強烈な印象を残した。

また、アメリカにも進出して『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』に出演。英語にも堪能なことが持ち味になっている。

そして、今回の『于氏王后』である。ウ・ヒは燃える炎を宿しながら表面的には静かなる知性を見せる女性であるが、演じるチョン・ジョンソの演技は氷の刃のように鋭く、同時に火花のように情熱的。堂々たる主役として大活躍した。

ウ・ヒを演じたチョン・ジョンソ(© TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.)

2人目はウ・ヒの夫である9代王コ・ナンムを演じるチ・チャンウクだ。

2009年の『ソル薬局の息子たち』で新鋭らしい演技を見せ、『笑って、トンへ』で国民的な人気を獲得。以降も『ペク・ドンス』『僕らのイケメン青果店』『蒼のピアニスト』などで華麗な姿を見せてきたチ・チャンウク。時代劇『奇皇后―ふたつの愛 涙の誓い―』での元(げん)の皇太子タファンの役も印象的だった。

ときに爽やかな青年、ときに危険な悪役…さらに時代劇の重厚な装いの中でも彼の演技力は揺るがない。毎年のように主演作が続くほど絶大な人気を誇り、今回の『于氏王后』では満を持して勇壮な国王コ・ナンムを演じた。

ナンムを演じたチ・チャンウク(© TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.)

3人目については役柄から紹介しよう。物語の波乱を引き起こす火種となったウ・スンだ。

彼女は王妃ウ・ヒの姉であるが、胸に秘めた欲望が強いあまり、媚薬をコ・ナンムの飲み物に混ぜるという禁断の行動に出た。彼の急死という悲劇の裏には、たった1滴の毒が潜んでいたのである。

この運命の歯車を回したウ・スンを演じるのがチョン・ユミだ。彼女は、2003年の『シルミド/SILMIDO』で芸能界デビューして以来、確実にその歩みを続けてきた。『トンイ』『屋根部屋のプリンス』『イニョプの道』『六龍が飛ぶ』といった時代劇の中でも、彼女は幾度となく強く美しい女性像を描き出してきた。

ウ・スンを演じたチョン・ユミ(© TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.)

特に『イニョプの道』では、父の冤罪によって奴婢にまで落とされた名家の娘という難役を見事に演じ、視聴者の心をしっかりつかんでいった。そんな彼女が『于氏王后』では悪役に転じて見事に演じきったのだからさすがだ。

次に4人目。国王の優秀な参謀だった宰相ウル・パソを演じるのはキム・ムヨルである。

2002年にミュージカルでその第一歩を踏み出し、下積みを経て2019年の映画『悪人伝』で注目を浴びたキム・ムヨルは、ドラマの世界でも『未成年裁判』や『Sweet Home-俺と世界の絶望 シーズン2』などで個性的な演技を見せ、今回の『于氏王后』では、冷静に立ち回る中で危うい感情をにじませる雰囲気を巧みに出していた。本当に、画面に出てくるだけで強い印象を残す俳優だ。

ウル・パソを演じたキム・ムヨル(© TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.)

最後の5人目。イ・スヒョクが演じていたのは、『于氏王后』で一番不気味だった第3王子のコ・バルギだった。

残虐で冷酷、そして王位への執着を隠そうともしない男である。彼が国王となれば国家は闇に覆われるであろう。そんな恐ろしき王子にイ・スヒョクは激情を交えて演じた。

彼は元々、ファッション界でその名を馳せたモデルだった。俳優に転身してからは、深みのある演技で独自の世界を築いている。『根の深い木-世宗大王の誓い-』『夜を歩く士(ソンビ)』などで見せた彼の姿には、幻想と現実を行き来するような妖艶さが漂っていた。

だが、イ・スヒョク自身は、同じような役柄が続いて葛藤を抱える時期もあった。大きな転機となったのがドラマ『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』だ。

自らの殻を破ろうとする姿は、まさに1人の俳優の再生の物語でもあった。そんな彼にとって『于氏王后』の役は、俳優魂を刺激するチャレンジとなったに違いない。

コ・パルギを演じたイ・スヒョク

このように俳優たちが最高の演技力を見せてくれた『于氏王后』。『于氏王后』はスリル満点のアクションシーンや王位継承の闘争ストーリーが最大の見どころになっているが、個性派の俳優たちの競演も見逃せない持ち味だ。

ましてこのドラマは、歴史の荒波に翻弄される人々の哀しみと、それでも前を向こうとする人間の尊さを描いた壮大な叙事詩だ。しかも、ただの時代劇ではない。激しく燃え上がる人間ドラマなのである。

古代の浪漫を感じさせる時代背景の中で激しく燃え上がるそれぞれの思惑。役者たちの息詰まる演技対決にも大いに注目してみよう。

なお、『于氏王后』は、NBCユニバーサル・エンターテイメントよりDVD-SETおよびレンタルDVDとして全話一挙リリースされており、7月1日からはU-NEXTにて独占先行配信も始まっている。

文=大地 康

◆作品情報

『于氏王后(うしおうこう)』
DVD-SET 発売中 16,940円
※DVD全8巻レンタル中
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
U-NEXTにて7月1日(火)全話一挙独占先行配信開始
(c)TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.

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