テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『ホジュン~伝説の心医~』は、7月11日の第53話で、物語に大きな変化があった。
宣祖(ソンジョ/演者チョン・ノミン)の第一側室であった恭嬪・金氏(コンビン・キムシ/演者チャン・ジウン)が亡くなり、侍医を務めていたホ・ジュン(演者キム・ジュヒョク)は責任を感じ、薬草をさらに研究するために全土をめぐる旅に出ることになった。その際に、師匠のユ・ウィテ(演者ペク・ユンシク)の墓参りをして、心医になる覚悟を改めて誓うのであった。
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それから17年後、1591年の朝鮮王朝を『ホジュン~伝説の心医~』が描いていた。宣祖は相変わらず仁嬪・金氏(インビン・キムシ/演者チョン・シア)を寵愛していた。2人の間に生まれた王子が信城君(シンソングン)であった。彼は宣祖の四男に該当していた。
一方、恭嬪・金氏が亡くなって立場が弱くなっていたのが、長男の臨海君(イメグン)と二男の光海君(クァンヘグン)だった。2人は母親がいない辛さを嚙みしめなければならなかった。そうした嘆きをホ・ジュンも真摯に受け止めた。
そんな彼は、内医院(ネイウォン)の中で、僉正(チョムジョン)になっていた。これは品階が従四品であり、従五品の判官(パングァン)より上である。
ホ・ジュンは低い身分の出身ではあるが、卓越した医療技術が高く評価されて、相当な出世を遂げていた。国王の主治医になることも可能な職位になってきたと言える。
とはいえ、ホ・ジュンの運命を変える可能性があるのが、重要な王位継承問題である。宣祖の場合、王妃が産んだ嫡男がいないので、どうしても側室が産んだ王子の中から後継者を選ばなければならない。
それは、年長であるという理由で、恭嬪・金氏が産んだ臨海君か光海君になるのか。あるいは、宣祖が寵愛している仁嬪・金氏が産んだ信城君になるのか。実際、欲深い仁嬪・金氏が暗躍することも十分に予測されていた。
そうした後継者問題がこれからの『ホジュン~伝説の心医~』でじっくり描かれていくことになるだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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