Netflixで同時配信中の時代劇『シュルプ』(tvN)の視聴率が右肩上がりを見せているなか、キム・ヘス扮する主人公・ファリョンの魅力が視聴者を魅了している。
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『シュルプ』は、問題だらけの王子たちを王世子(王位継承者)にするべく奮闘する王妃の話だ。キム・ヘスをはじめ、キム・ヘスク、チェ・ウォニョン、キム・ウィソン、オク・ジャヨンらベテラン俳優はもちろん、王子たちを演じるムン・サンミン、ペ・インヒョク、ユン・サンヒョン、ユ・ソンホ、パク・ハジュンら新人俳優たちのケミストリー(相性を意味する韓国の新造語。略してケミ)に支えられ、放送前から話題を集めた。
何よりも注目を集めたのは、主人公を務めるキム・ヘスの存在だった。
今までドラマ『妖婦 張禧嬪』、映画『観相師-かんそうし-』など、時代劇に出演するたびに熱い人気を博していた彼女が『シュルプ』に出演するという事実は、世間の高い関心を集めた。
キム・ヘスはその期待に応えるかのように、どこでも見たことのない王妃キャラクターを作り上げ、女優としての真価を発揮した。
ファリョンは世の中で最も熾烈な宮殿で生き残るために奮闘する王妃。愛する人たちを守るためにはどんなことでも辞さない芯の強い人物でもある。
彼女は時事刻々と圧力を加えるファン・ウォンヒョン(演者キム・ウィソン)に「謀略を続けるなら、その座だけでなく命もかけなければならぬはずだ」と対応し、ユン王后(現在の廃妃ユン氏/演者ソ・イスク)一家を皆殺しにしたほど無慈悲な大妃(演者キム・ヘスク)の脅しに立ち向かい、張り詰めた緊張感を醸し出した。
だからといって、荒っぽさだけを見せるわけではない。
当時としては非常に危険な秘密を持ったケソン大君(演者ユ・ソンホ)には大きな度量を、婚姻なら目が無いムアン大君(演者ユン・サンヒョン)には厳しい怒鳴りを、元孫(演者ソ・ウジン)には慈愛を見せ、ファリョンの人間味を立体的に作り上げた。
要素要素で現れる愉快かつ機知に富んだ話術は笑いを、世子(演者ペ・インヒョク)を亡くして嗚咽する姿は悲しみを誘ったりもした。コントラストのはっきりしたキム・ヘスの熱演のおかげで『シュルプ』の完成度はさらに高まり、視聴者の心を鷲掴みにしている。
いくら良い作品とキャラクターだとしても、息を吹き込む演技力がなければ輝かない。貫禄の演技力で従来の時代劇とは違う、ユニークな王妃キャラクターを作ったキム・ヘス。これからの展開ではどれほど多彩な魅力を披露するか、期待が集まる。
(記事提供=OSEN)
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