1392年から518年続いた朝鮮王朝には27人の国王がいた。様々な国王がいて、名君ならば4代王・世宗(セジョン)と22代王・正祖(チョンジョ)が双璧となっている。2人の名声は今も輝き韓国でも尊敬を集めているが、反対に、悪評まみれの国王は誰であろうか。
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『新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行)は、国王の業績を細かく紹介しているが、その記述を基に「悪評まみれの国王」のワースト3を選んでみた。
果たして、どんな国王が名指しされたのか。
9代王・成宗(ソンジョン)の長男として1494年に即位したが、側室の張緑水(チャン・ノクス)と結託して悪行に手を染め、酒池肉林の贅沢三昧で国家財政を破綻させた。さらに、気に入らない官僚を虐殺し、多くの人から恨まれた。1506年にクーデターによって廃位となり、江華島(カンファド)で絶命した。
1623年に光海君(クァンヘグン)を追放して国王になったが、失政があまりに多かった。外交問題で大失敗して、1637年に清の皇帝の前で土下座して謝罪。朝鮮王朝最悪の屈辱を招いてしまった。さらに、息子の昭顕(ソヒョン)世子を毒殺した疑いも強く、能力的にも人道的にも最低レベルの国王だった。
4代王・世宗(セジョン)の二男でありながら、甥であった6代王・端宗(タンジョン)から強引に王座を奪い、1455年に即位した。後に、端宗を復位させようとした忠臣たちを惨殺し、端宗を僻地に流罪にしたうえで自害させた。人間としてあまりに非道であり、朝鮮王朝の正道を著しく歪めた。結果的に、後世からも「悪評まみれの国王」と称された。
以上の3人の国王は『新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物』の中で悪政が解説されているが、彼らが朝鮮王朝をダメにしたことは間違いない。そういう意味では、絶対に国王になってはいけない人物であった。
文=「韓ドラ時代劇」編集部
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