2PMのテギョンは、今は本当に忙しい毎日を過ごしていることだろう。完全復活した2PMのメンバーとして新曲のプロモーションに熱心に参加していて、日本のテレビに何度も登場して元気な姿を見せてくれた。
さらには、韓国tvNの新しい時代劇『御史とジョイ』で主役のラ・イオンに扮しているので、6月から集中して撮影に取り組んでいる。
その『御史とジョイ』はtvNの15周年特別企画として年内の放送が予定されていたが、いよいよ11月8日からの放送が正式に決まった。
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それに合わせて、予告編が盛んに作られるようになったが、それを見ると、テギョンが演じる役人のラ・イオンは、本当に変わったキャラクターのようだ。
なにしろ、この主人公は当時の花形職種である官僚になっているのに、美味しいものを食べることだけに意識を集中させていて、絶対に出世をしたくないと強情を張っていた。
そんなラ・イオンが急に任命されたのが暗行御史(アメンオサ)だった。
ド・ギョンスが主演した『100日の郎君様』にも、地方官僚の不正を糾弾する存在として暗行御史が活躍する場面があった。こうした例でもわかるように、韓国時代劇で暗行御史は「正義のヒーロー」のような扱いでよく出てくる。
そ
うなると、『御史とジョイ』でもラ・イオンが暗行御史として颯爽と現れてきて官僚の悪事を暴いていくのかと思いきや、意外にもそういう描き方をしないようだ。
それよりも、『御史とジョイ』はコミカルなラブコメであって、ラ・イオンは、離婚歴があって時代の先端を突っ走るような過激な女性ジョイ(キム・ヘユンが演じている)と奔放な恋愛劇を繰り広げていくのだ。
そういうストーリーの中で、ラ・イオンの場合は「暗行御史になってしまって迷惑なんだ」と途方に暮れてしまうのであった。
実際、前任者の暗行御史たちは悲劇的な立場に置かれてしまっていて、新たに任命されたラ・イオンはビクビクしながら暗行御史の仕事を嫌々始める。本来なら独自に内偵を進めて悪徳高官を懲らしめていくのが正統的な暗行御史だとすれば、ラ・イオンが演じるのはズッコケ的な暗行御史なのである。
過去の時代劇でも、こんな冴えないイメージで暗行御史を取り上げたのは初めて、に違いない。しかし、そこが絶対に面白い。テギョンのコミカルな演技によって、『御史とジョイ』は新しいタイプの時代劇として大いに賑やかになることだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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