日曜日の夜のNHKは、BSプレミアムで『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』、総合テレビで『ヘチ 王座への道』が放送されている。現在はオリンピックの特別編成で後者がお休みに入っているが、注目されるのは、二つのドラマのヒロインが同じだということだ。
それがコ・アラだ。『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』ではAraという表記になっているが、コ・アラ本人であることは間違いない。
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最初に彼女に注目したのは、『応答せよ1994』に出演したときだ。このドラマは大ヒットした『応答せよ1997』のシリーズ化の後続企画ドラマとして放送されたが、コ・アラの瑞々しい演技が頭から離れないほどだった。
とにかく、目が輝いている。その視線はときには力強く、ときには柔らかくなる。これは女優として天性の魅力だ。
以後も彼女の出演作が続き、『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』では、古代時代の活発な女性を元気よく演じ、『ヘチ 王座への道』では朝鮮王朝時代の女性捜査官を強靭な動きで演じきった。
彼女の姿はいつも「静」より「動」が中心だ。常に動きながら物事を的確に捉えて機敏に行動する。そのハツラツとしたイメージはまさに女優コ・アラの真骨頂なのだ。
しかし、それはあくまでも公の姿なのかもしれない。
というのは、コ・アラのプライベートは、大好きな料理に費やされるという。
仕事がない休日に、彼女はストレス発散も兼ねていろいろな料理を作る。中でも一番得意なのがチゲ(鍋物)だ。
韓国でチゲといえば、定番の中の定番なのだが、彼女が作るチゲはちょっと違う。食材を徹底的に生かすために、入れる調味料や沸騰するタイミングなどにとことんこだわっているとか。そういう意味では、料理を完璧に計算して組み立てていくタイプなのかもしれない。
そういう意外な一面を知ると、コ・アラの魅力もまたひと味違ってくるようだ。彼女がヒロインを演じる『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』と『ヘチ 王座への道』を見るのが、ますます楽しくなってくる。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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