テレビ東京の韓流プレミアでは、キム・ソヒョンとナ・イヌが主演する『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』が放送されてきたが、4月4日で終了となった。そして、4月5日からは『太宗 イ・バンウォン~龍の国~』がスタートする。
【関連】「これこそ大河時代劇」と脱帽!チュ・サンウクとキム・ヨンチョルの共演が凄い
このドラマの主人公になるのは、タイトルにある通り、朝鮮王朝の3代王・太宗(テジョン)である。演じるのは時代劇で定評があるチュ・サンウクだ。彼が扮する太宗は本名を李芳遠(イ・バンウォン)という。1392年に朝鮮王朝を建国して初代王となった太祖(テジョ)の五男であり、後に彼は兄弟との争いに巻き込まれる。
というのは、最初に太祖が世子に指名したのは、李芳遠の異母弟だった。そんな世子との激しい後継者争いを1398年に制して、李芳遠は最大の実力者になった。けれど、自ら即位しないで、兄を次代の王として立てた。それでも、その実権は自らの手中にあった。矢継ぎ早に訪れる運命の転機を経て、李芳遠はようやく1400年に太宗として即位した。
すると、太宗は巧みな戦略でその地位を確固たるものにして、朝鮮王朝が長寿王朝として繁栄する道を築いた。まさに彼の手腕があったからこそ、朝鮮王朝は安定したのである。
そんな太宗の最大の支えは、妻の元敬(ウォンギョン)王后だ。彼女は夫のことを全力で守り抜いた。しかし、時の流れと共に、夫婦の関係は氷解していく。夫の政治的判断によって、彼女の家族は滅ぼされ、彼女自身も冷遇されてしまった。
とにかく、太宗は権力を巡る闘いで容赦なく牙を剥いていった。しかし、その果てには愛する人々をも傷つけることとなる。このように、太宗と元敬王后の行く末は、王朝の命運と共に大きく揺れたのである。
こうした展開になっていくドラマ『太宗 イ・バンウォン~龍の国~』。もともとは韓国KBSで2021年12月から翌年5月まで放送された時代劇で、当時も大好評を博していた。それほどの名作をテレビ東京の今回の放送を通して、心ゆくまで堪能しよう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】『太宗イ・バンウォン』は朝鮮建国の歴史を「新たな視点で」描く
前へ
次へ