テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』の後続番組となるのが、4月5日から始まる『太宗 イ・バンウォン~龍の国~』だ。韓国KBSが定評ある大河時代劇として制作したドラマで、主役の太宗(テジョン)を演じたのがチュ・サンウクである。
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この太宗は朝鮮王朝の基盤を作った3代王であり、27人いる国王の中で最も「大王」の名にふさわしい傑物だ。本名が李芳遠(イ・バンウォン)で、初代王・太祖(テジョ)の五男であった。
実は、太祖には8人の息子がいて骨肉の争いを起こして後継者を競いあったのだが、断然の実力で勝ち抜いて覇者となったのが太宗だった。朝鮮王朝が518年も続く長寿王朝になったのも、太宗が王朝の基礎を固めていたからだ。
それほどの大人物をチュ・サンウクが重厚に演じていた。彼は強烈な個性を存分に表現できる俳優であり、緊迫した場面で相手の目を射抜いていくような凄みを持っている。
そんなチュ・サンウクと共演して太祖に扮したのがキム・ヨンチョルだ。彼は本格派の時代劇で風格がある国王を何度も演じてきた。
まさに重鎮俳優の中でも象徴的な存在だと言える。たとえば、パク・シフが主演した『王女の男』では7代王・世祖(セジョ)を貫禄たっぷりに演じていたし、キム・サンギョンが主演した『大王世宗』では、まさにキム・ヨンチョル自身が太宗に扮していた。そのときの空気を切り裂くような迫力ある演技は本当に凄かった。
このように、「恐ろしい俳優」とも言えるチュ・サンウクとキム・ヨンチョルがそれぞれに強烈な国王に扮していくのが『太宗 イ・バンウォン~龍の国~』の醍醐味である。登場人物も、朝鮮王朝の建国時に活躍した個性豊かな人たちが次から次へと出てきて、ドラマを大いに盛り上げてくれる。
壮大なスケールで歴史を描くのが大河時代劇の真骨頂だが、4月5日から始まる『太宗 イ・バンウォン~龍の国~』の放送が今から本当に待ち遠しい。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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