韓国ドラマの本数は世界最多レベルなのだが、これほど多くのドラマが作られると、常識的な設定では物足りなくなる……というわけで、突拍子もない設定の変わったドラマもたくさん作られていて、特に2010年代には奇抜なファンタジー・ロマンスの作品が人気を博した。そこで、2010年代に絞って「不思議な設定」のドラマの中からベスト5を選んでみよう。
【写真】女優IUが『麗<レイ>』と『マイ・ディア・ミスター』で見せた真骨頂
イ・ミンホとチョン・ジヒョンの競演が大きな話題となった。イ・ミンホが演じるのは天才的な詐欺師で、チョン・ジヒョンは美しい人魚に扮している。果たして、詐欺師と人魚の間でどんなラブストーリーが可能なのか。人魚伝説を生かした脚本が秀逸だ。
2010年代はタイムスリップを題材にしたドラマがたくさん作られたが、その代表的な傑作。朝鮮王朝時代の王子が愛する妻の不可解な死の真相を追ううちに2012年のソウルに迷い込んでしまう。3人の臣下も一緒だ。入り込んだのは、ハン・ジミンが演じる現代女性の部屋。かくして時空を超えた痛快なラブロマンスが始まっていく。
世の中に数多くのホテルがあるけれど、このドラマに登場するホテルは幽霊専用だ。社長はIUが演じているマンウォル。風変わりでわがままな彼女は、あの世に旅立つ途上の死者たちをもてなしている。ワケありでホテルマンになっているのがヨ・ジングの扮するチャンソン。
幽霊が苦手な彼はマンウォルとファンタジーなラブロマンスを繰り広げていくのだが……。美しいIUが経営しているホテルなら、幽霊でなくても泊まりたくなるに違いない。
キム・スヒョンが演じた大学講師ミンジュンは400年間生きているという設定のエイリアン。しかも、自在に時間を止めて自分の望む出来事に作り変えることができる。
不可能を可能にするミンジュンは、隣に住む人気女優ソンイの身に殺人犯が迫っていることを察知して必死に守ろうとする……。宇宙人とわがままな女優の組み合わせが大いに受けて、最高視聴率が33.2%を記録するほど大ヒットした。
男女の魂が入れ替わってしまうという設定は、古今東西のドラマ・映画によく使われるネタだ。そういう意味では、もはや「奇抜」ではなくなっているのかもしれないが、あのヒョンビンが財閥御曹司を演じていたのに一転して対極の女性になってしまうというのは、やっぱり衝撃的だった。
スタント女優を演じたハ・ジウォンの男性バージョンにもドキドキ感があり、主役2人の変身ぶりが抱腹絶倒だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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