女優IUが『麗<レイ>』と『マイ・ディア・ミスター』で見せた真骨頂

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音楽活動とドラマ出演の両方で人気を博しているスターは多いが、女性の中で際立った活躍を見せているのがIUである。

彼女は歌手としてスタートしながら『ドリームハイ』で女優として名を馳せ、その後も印象的な演技を続けている。特に、『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ホテルデルーナ~月明りの恋人~』といったドラマでは多くのドラマファンから愛されている。

その中で、IUが演じる役の設定がとてもユニークだったのが『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』だった。なにしろ、現代から高麗時代に魂だけタイムスリップしてしまうという女性を演じた。その彼女は皇室にいたヘ・スという女性に生まれ変わり、数多くのイケメン皇子に囲まれてラブロマンスを繰り広げた。

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このドラマではIUの明るいキャラクターが一気に花開き、見る度に魅力的だった。さぞかし、IUも気持ちよく演技ができたことだろう。

しかし、イ・ソンギュンと共演した『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』では、IUの役は本当に暗かった。

IU

IUに財産を残したドラマ

彼女が演じたジアンは、薄幸の女性だった。派遣社員を掛け持ちしながら働き続けたが、父親が残した借金にずっと苦しめられてきた。ドラマは序盤でジアンの生活ぶりを追っていくのだが、あまりに悲惨な境遇で続けて視聴するのがつらいほどだった。

しかも、撮影当初はIUも体調が悪く監督に降板を申し出た。それでも、監督から粘り強く説得されて、彼女は監督を信じ切ることができた。結局、降板を取りやめて撮影に全力で取り組み、最後までジアンになりきった。終盤になると、ジアンが周囲の人たちの温かいまなざしに包まれて、彼女なりの幸せをつかむことができた。

そして、『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』は放送当時より後から評価があがってきて、今や「まれにみる傑作」と言われている。

何よりも、IUの演技が本当に光っていた。

そういう意味でも、『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』と『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』は、女優としてのIUにとてつもない財産を残したドラマだった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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