恋愛ドラマ、医療ドラマ、警察ドラマなど、韓国ドラマにも様々なジャンルがあるが、その一角を占めるのが「会社ドラマ」である。
【写真】『気象庁の人々』主演する韓ドラの“ラブコメ女王”パク・ミニョンの魅力的な美しさ
パク・ソジュンとパク・ミニョンという当代随一の人気俳優がコンビを組んだ傑作ラブコメである。パク・ソジュンが演じたのは財閥企業の副社長ヨンジュンで、彼はルックスと頭脳が申し分のないナルシストだ。
そんなヨンジュンに長く仕えていたキム秘書をパク・ミニョンが気高く演じていたが、彼女が急にやめると言い出してから、ヨンジュンが情けないほどにボロボロになってしまった。そのあたりの落差をユニークに描いていくのだが、ドラマは同時に、秘書の役割を明快に見せてくれていて、「会社ドラマ」として見ても珠玉の出来ばえになっていた。
主人公のイ・ソンギュンが演じるドンフンは建設会社の部長。大学の後輩が社長に抜擢されたのに、自分は社内的に冷遇されていた。そんな職場に派遣社員として入ってきたのがIUの演じるジアンで、2人は社長派と反社長派の社内抗争に巻き込まれていく。
ドラマは、ドンフンの兄弟や地元の友人たちとの交流を熱く見せてくれるが、一方で、盗聴まで行なって熾烈に争う会社内の人間関係も丹念に描いている。この『マイ・ディア・ミスター』はヒューマンドラマとしてナンバーワンに挙げてもいいほどの傑作だが、今回は「会社ドラマ」と限定したのでランキング2位となった。
大手商社を舞台にした典型的な会社ドラマで、クセ者ぞろいの社員たちがリアルに描かれている。主人公はコネ入社で学歴がないチャン・グレで、イム・シワンが感情を抑えて演じきっていた。もう一人の主人公と言えるのが上司のオ課長(後に次長に昇進。イ・ソンミンが演じている)で、彼の「仕事ができて部類の人情家」というキャラクターが最高に魅力的だ。
そして、各課に配属された新人社員の成長を軸に、社内の派閥争い、出世競争、新人いじめ、パワハラ、セクハラが生々しく描かれていて、「恐ろしい世界」を見てしまったかのような気持ちになってしまう。しかし、本質は「会社員としての矜持と努力の軌跡」であり、韓国の会社の実情を知るには最適なドラマとなっている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】女優パク・ミニョンがイケメン俳優とオフィスラブ!? 話題の新作とは?
前へ
次へ