本格時代劇として人気が高い『ヘチ 王座への道』が、NHK総合テレビで2021年2月14日から毎週日曜午後11時に放送される。内容は全24話になっている。
もともと、『ヘチ』は2019年2月11日から韓国のSBSで放送された。『イ・サン』や『トンイ』という傑作を書き上げたキム・イヨン作家が脚本を担当した。時代劇は特に脚本が大事だが、『ヘチ』は大物が脚本を書いて好評を博した。
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ドラマは、低い身分の血を受け継いだ「歓迎されない王子」が朝鮮王朝の政治を改革するまでを描いている。
「最も低いところから始まった一番輝かしい王位継承物語」
これが『ヘチ』のキャッチフレーズだ。
主役のチョン・イルが演じたのが若き日の英祖(ヨンジョ)である。
この国王はどんな人物だったのだろうか。
英祖は1694年に生まれた。父は19代王の粛宗(スクチョン)、母は側室の淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏だ(ドラマ『トンイ』の主人公になった女性である)。異母兄は、粛宗と張禧嬪(チャン・ヒビン)の間に生まれた6歳上の景宗(キョンジョン)だった。
英祖は1704年、10歳のときに結婚した。妻は後の貞聖(チョンソン)王后である。そして、1718年に母の淑嬪・崔氏が世を去り、続いて、1720年に父の粛宗が亡くなった。その結果、異母兄の景宗が20代王として即位した。
1724年、景宗が在位わずか4年2カ月で亡くなった。彼には子供がいなかったので、英祖が21代王として即位した。
彼は各派閥から公平に人材を登用する政治を進めた。これは蕩平策(タンピョンチェク)と呼ばれ、英祖の治世を代表する政策の一つになった。
こうして名君と称された英祖は、1776年に82歳で亡くなった。朝鮮王朝の27人の国王の中で一番の長寿だった。それだけ、統治期間は52年に及んだ。これだけ長く王であった人は他にいない。
そんな英祖の若き日を描いている『ヘチ 王座への道』。2021年2月からのNHKの放送が本当に楽しみだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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