『大王世宗』が歴史人物に加えた現代的アレンジとは?

2020年11月05日 作品情報
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韓国で2008年に放映され、日本でも何度が放映されて最近ではBS日テレで再放送中のドラマ『大王世宗』。同作は主人公・世宗の成長過程が見どころだが、世宗を取り巻く人物たちに注目するのも面白い。

キム・ヨンチョル扮する第3代王の太宗(テジョン)、その長男でパク・サンミン扮する譲寧(ヤンニョン)大君、三男のキム・サンギョン扮する忠寧(チュンニョン)大君(のちの世宗)、そしてそれらを支持する勢力などが登場するが、史実に基づいて現代的なアレンジも加えているところも面白い。

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物語の序盤は、熾烈な権力争いがなんと言っても見どころだ。

たとえば忠寧大君は、史実でも温和な性格で学問好きな人物とされていて、父の太宗は長男の譲寧大君よりも、従順な忠寧大君に世子の座に就かせた経緯がある。

だが、ドラマの描き方は少し違う。世宗は王位継承権のない三男でありながら、国と百姓のために奔走する情熱的な人物として描かれている。そうした経験から王としての資質を備えていく、というのがドラマのなかの忠寧大君である。

次に譲寧大君。史実では1404年に世子に推戴されたが、自由奔放かつ横暴な性格で宮中を飛び出しては狩りなどを楽しんでいたという。

そんな勝手な行動から、父・太宗の信頼を失うことになり、ついには弟の忠寧大君に王の座を奪われてしまうのだ。

ドラマのなかの譲寧大君は身勝手で横暴というより、豪快なキャラクターだ。活発な性格に口も達者で、生まれつきの「ボス的存在」として描かれている。

(写真=韓国KBS『大王世宗』ポスター)

歴史の資料だけでは、その人物の性格までは見えてこないが、ドラマ『大王世宗』によって新たに命を吹きこまれたキャラクターたちに注目してみるのも一興かもしれない。

構成=韓ドラ時代劇.com編集部

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