テレビ東京の韓流プレミアで放送中の歴史ドラマ『トンイ』。韓国では2010年3月から10月まで、約7カ月にわたって放送された。
【関連】『トンイ』の女優たちは今も仲良し!12年ぶりに初の友情旅行
その放送期間中、波瀾万丈なストーリーに負けず劣らず、さまざまな出来事が視聴者の注目を集めた。今回は、特に話題となった“珍事件”を5つピックアップして振り返る。
① “おちゃらけ王様”誕生!粛宗像を覆した破天荒キャラ
従来の威厳ある王のイメージを覆し、冗談を飛ばし女官に手を振るなど、親しみやすい“人間味あふれる粛宗”の姿が話題に。彼のコミカルな振る舞いはSNS上で「おちゃらけ粛宗」と呼ばれ、多くのファンに親しまれた。
制作陣は当初から「粛宗、張禧嬪、仁顯王后の従来のイメージとは異なる人物像を描く」と宣言しており、粛宗の柔らかいキャラクターはその方針が形になった成功例といえるだろう。
② チベットスナギツネ似?“チベット女官”がネットを席巻
台詞もなく表情も動かさない。それでも画面の片隅で異彩を放った“チベット女官”が、ネット上で大きな話題に。視聴者からは「チベットスナギツネにそっくり」との声が上がり、“チベット”の愛称までつけられるほどだった。
『トンイ』には実力派の脇役陣も多数出演していたが、まさかの無名の端役がネットを席巻する事態に、制作陣も驚きを隠せなかったという。
③ チェ・チョルホ、暴行事件で電撃降板…台本大幅修正
重臣オ・ユン役を務めていた俳優チェ・チョルホが、撮影現場近くで飲酒中に女性後輩に暴行。その後の虚偽発言も重なり、世間の非難を浴びた。謝罪会見を開いた彼は、自ら降板を申し出た。
重要な局面での突然の離脱により、制作陣は脚本の大幅な修正を迫られることとなり、ドラマの展開にも大きな影響が生じた。
④ 王妃の死に“トロット”挿入?制作現場の混乱が露呈
第49話で描かれた仁顯王后の崩御シーンで、場違いとも思えるトロット曲が流れ、視聴者を唖然とさせた。
その背景には、出演料未払いを巡る対立があり、撮影が放送当日までずれ込む事態に。午前中にようやく交渉がまとまり、慌ただしく撮影と編集が行われた結果、本来の完成度とはかけ離れた仕上がりとなってしまった。
イ・ビョンフン監督は「時間が迫っており、楽曲の差し替えが間に合わなかった」と説明。再放送では楽曲が変更されたが、本放送での違和感は多くの視聴者の記憶に残ることとなった。
⑤ 高すぎる“女子アナ出身の壁”。イム・ソンミン、演技力論争再燃
元アナウンサーの女優イム・ソンミンは、本作で監察尙宮役として時代劇に初挑戦。序盤は「台詞が棒読み」「表情が硬い」などの批判を受け、出演シーンの減少とともに降板説まで浮上した。
しかし、後半にかけて徐々に演技が自然になり、「成長が見られる」との声も増加。とはいえ、“元女子アナ”という肩書きへの先入観からくる視線は厳しく、本人にとっても大きなプレッシャーだったと見られている。
■【関連】テレビ東京で始まった『トンイ』が長い間変わらぬ人気を誇る理由
前へ
次へ