『七日の王妃』でイ・ドンゴンが扮した燕山君は史実でどれほど恨まれたのか

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NHK・BSプレミアムで毎週日曜日に放送されている『七日の王妃』は、7月24日に第16話が放送されたが、イ・ドンゴンが演じる燕山君(ヨンサングン)の暴政がますますひどくなっていった。彼は罪もない人々を殺戮(さつりく)するようになり、完全に常軌を逸していた。

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こうなると、いよいよクーデターの動きが活発になるのだが、史実でも、燕山君に恨みを持つ人々がどんどん増えてきて、1506年の時点では、政権の打倒をめざす勢力が集結するようになった。

そうしたクーデター派の中心人物が朴元宗(パク・ウォンジョン)であった。

彼は、燕山君にとても強い恨みを持っていた。

その恨みの根源は何だったのだろうか。

もともと、朴元宗の姉は月山君(ウォルサングン)に嫁いでいた。

あれほど残虐なことを行なえば燕山君を恨む人は多い(Licensed by KBS Media Ltd. © 2017 KBS. All rights reserved
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堕落した生活を続けた結果

この月山君といえば、燕山君の父王である成宗(ソンジョン)の実兄だ。その夫人ならば、燕山君から見て伯母に該当する女性である。たとえ血がつながっていないとはいえ、儒教的に言えば、燕山君にとって朴元宗の姉は最も敬うべき親族だ。

しかし、その美貌に心を奪われた燕山君は、こともあろうに伯母を犯してしまった。そこまで、燕山君は正常な神経を失っていたのだ。

その果てに、朴元宗の姉は自害してしまった。

慟哭(どうこく)した朴元宗。彼はかならず恨みを晴らすと心に固く誓った。

以後、朴元宗は燕山君の廃位に加担してくれる同志を探した。その際に見つけたのが成希顔(ソン・ヒアン)であった。彼は有能な官僚だったが、燕山君の統治に批判的な意見を述べたことが原因で左遷させられていた。

「悪政によって民衆が困窮している。今こそ、朝廷を正さなければならない」

朴元宗と成希顔の意見は完全に一致した。

2人はクーデターを成功させるために、強力の同志を集めようとした。そのときに白羽の矢を立てたのが柳順汀(ユ・スンジョン)だ。彼は重要な役職に就いていて、とても人望があった。そして、何よりも燕山君の悪政に憤っていた。

こうして強力な3人が揃い、用意周到にクーデターの準備を進めた。その間も、燕山君は酒池肉林の生活を続けて、政権をひっくり返す動きに鈍感だった。

結局、燕山君の堕落した生活が自らの首をしめる結果を生んでしまったのである。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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