人気俳優キム・スヒョン、出世作『太陽を抱く月』で何を語ったのか

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NHKのBSプレミアムで放送されてきた『太陽を抱く月』。何と言っても主役のキム・スヒョンが印象的な演技を披露した。彼はどんな気持ちで『太陽を抱く月』の撮影に臨んだのか。

その気持ちを公式的に明らかにしたのが、2012年7月4日に東京の韓国文化院で記者会見を行なったときだった。その発言をもう一度振り返ってみよう。

キム・スヒョンが、このドラマの撮影で一番重圧を感じたのは子役からバトンタッチされたときで、彼はこう語っている。

キム・スヒョン

「私は国王のイ・フォンを演じましたが、最初からプレッシャーになるだろうと思っていました。子役を演じたヨ・ジング君は、エネルギーにあふれていました。しっかり受け継がなければ、という重圧も実際には大きかったですね」

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「けれど、私はヨ・ジング君に助けられたと思っています。ヨ・ジング君がいたから私もがんばることができました。そして、彼の演技を見ていたので、成人になってからのフォンの役柄を完成させることができました。この作品では、子役の俳優と成人時代を演じる俳優のシナジー(相乗)効果を生み出せたと思っています」

こうして、重圧を乗り越えたキム・スヒョンは撮影に没頭することができた。この撮影で一番辛かったのは、寒さに耐えることだったという。

「本当に極寒の中での撮影でした。当時は、スタッフも寒さと空腹と眠気にさいなまれていました。そのようなことに追われながらの撮影でしたが、俳優個人というよりもみんなが集まったときの結束力を特に感じました。自分だけでなくスタッフみんなを引っ張れるということを初めて知りました。そのときの気分は、本当に幸せでした」

キム・スヒョンが一番印象的に思っているシーンについてはこう語った。

「そのシーンは、劇中で『ウォル』が『ヨヌ』だったという事実を知る場面です。そこで、私はかなり涙を流すシーンを撮りました。スタッフも一緒になって涙を流してくれて、そのとき撮影した気分はいまだに忘れられません。現場が大変ではありましたが、非常にいい経験ができたと思います」

こうした感激を味わいながらキム・スヒョンは撮影を続けたのだ。作品が大成功して彼も大いに満足だったことだろう。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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