朝鮮王朝時代に世子(セジャ)は、国王に次ぐナンバー2だった。そして、もし国王が亡くなれば、すぐに即位する立場だった。そんな輝かしい世子に扮して時代劇を大いに盛り上げた4人の男優を取り上げてみよう。「あまりにイケメンすぎる」と称賛された顔ぶれがすばらしい。
【関連】毒殺、餓死、ナゾの急死....常に命を狙われていた世子=プリンスたち●イ・ジュノ
イ・サンは22代王・正祖(チョンジョ)のことなのだが、最高レベルの時代劇と称された『赤い袖先』の前半では、主人公のイ・サンが世子として非常に理知的に描かれていた。演じたのはイ・ジュノであり、彼は百想芸術大賞・テレビ部門で男優最優秀演技賞を受賞するほど演技力を高く評価された。本当に重厚な存在感を持っていた。
●パク・ヒョンシク
ミステリー時代劇として異色の内容を持っていた『青春ウォルダム』では、主人公の世子イ・ファンをパク・ヒョンシクが演じていた。史実で実在していない架空の人物だが、設定されている能力が抜群だった。どんな文書でも一度読んだらすべて忘れない記憶力を持っていた。それほど超人的な頭脳を駆使して難事件を解決していく様子が痛快だった。
●パク・ボゴム
『雲が描いた月明り』の主人公であったイ・ヨンは、23代王・純祖(スンジョ)の長男だった孝明(ヒョミョン)世子がモデルになっていた。彼は、国王になれば絶対に名君になれると評されたほどの逸材だったが、1830年に21歳で早世してしまった。この悲劇の世子を『雲が描いた月明り』は好意的に描いていて、パク・ボゴムが爽やかに演じていた。彼の場合は、王族としての韓服と冠が本当によく似合っていた。
●ド・ギョンス
『100日の郎君様』の主人公のイ・ユルは架空の人物だ。序盤に「不機嫌な世子」として登場し、暗殺の危機で記憶喪失になってからは農民に変身したが、後半には王宮に戻って悪徳高官と颯爽と対決した。そんな世子に扮したド・ギョンスは、二つのスタイルを持った人物像を多彩に演じたが、特にドラマの後半に見せた世子の凛々しい姿が圧巻だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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