誰もがあこがれる境遇を手に入れたセレブたち……しかし、実際の生活は野心と虚栄のために身を崩す状況が待ち構えていた。そんな「隠れたテーマ」を持っていたのが『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』であった。
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このドラマは脚本が本当によくできている。しかも、韓国が抱える社会問題も鋭く描き出していた。それは、極端な学歴社会の弊害と言えるかもしれない。そうした問題を『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』は真っ向から取り上げ、不公平な格差社会や子供の教育問題をストレートに描写していた。
登場するのは「SKYキャッスル」と言われる超高級住宅に住むプライドがとても高い人たちだ。贅沢三昧の生活をする人たちが気にかけていることは、「子供たちを超難関大学に入学させること」である。その中でも一番はソウル大学医学部。ここに子供たちを入学させることが最優先課題になっている。
主人公のハン・ソジン(ヨム・ジョンア)は、娘をソウル大学に入学させるために何でもやる女性。夫のカン・ジュンサン(チョン・ジュノ)もハイクラスの医師なのだが、娘にはそれ以上のレベルになってほしいと願っている。
そんなハン・ソジンが頼ったのが、息子をソウル大学医学部に合格させたイ・ミョンジュ(キム・ジョンナン)である。彼女のやり方をみならうために、豪華パーティーを開催して自分の存在をやたらとアピールしていた。
やがて、イ・ミョンジュが最適な人を紹介してくれた。それが、有能な入試コーディネーターのキム・ジュヨン(キム・ソヒョン)だ。彼女は受験生を希望の大学に入学させるスペシャリストだ。
ハン・ソジンも安堵した矢先に予想外の展開になった。すべてを叶えたはずのイ・ミョンジュが自殺したのであった。この出来事を通して「SKYキャッスル」の住人の本性が徐々にあらわになっていく……。
そんな序盤から始まった『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』。先の展開がゾクゾクするほど面白そうだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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