「隠し事が多いほど韓ドラは盛り上がる」。そんな展開になってきたのが、テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『紳士とお嬢さん』である。2月23日の第11話では大きな動きがあった。
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ヒロインのパク・ダンダン(イ・セヒ)の父スチョル(イ・ジョンウォン)は工事現場で働いていたが、大けがを負ってしまい、病院に緊急入院した。駆け付けたダンダンは状況の深刻さに悩み、ついにイ・ヨングク(チ・ヒョヌ)に対して「以前運転手として働いていた人は本当の父です」と告白をした。
ヨングクは心から驚いてしまった。スチョルは離れの部屋で家族と騒ぎを起こして解雇されたのだが、まさかスチョルとダンダンが親子であった、という事実は寝耳に水だった。
「騙したのか」
そう考えたヨングクはダンダンに解雇を申し渡した。3人の子供たちはダンダンになついていたのだが、ヨングクは嘘をついていたダンダンのことがどうしても許せなかった。
しかし、ここでダンダンの味方となる重要人物が登場した。ヨングクがとても信頼しているエナ(イ・イルファ)である。
彼女は、実はダンダンの母親だ。しかし、『紳士とお嬢さん』の第1話冒頭で描かれていたように、エナは幼いダンダンを捨てた女性なのである。その後に成功して韓国に戻ってきた彼女はスチョルと再会したが、ダンダンの境遇があまりに不憫(ふびん)だと心を痛めていた。
それだけに、ダンダンにとってエナが一番強力な後見人となってくれるはず。もちろん、エナが実母であることをダンダンはまだ知らないのだが……。
エナを演じているイ・イルファといえば、傑作として有名な『応答せよシリーズ三部作』ですべて主人公の母親を演じた女優だ。そのときは強烈な「うるさ型」の女性を演じて個性を発揮していたが、『紳士とお嬢さん』では分別をわきまえた落ち着きのある女性を演じている。
今後、エナが「年の差カップル」にどのようにからんでくるのか。彼女の動向を注意深く見守りたい。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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