初放送から丸10年の『太陽を抱く月』はいかにして伝説の時代劇になったのか

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時代劇『太陽を抱く月』が韓国MBCで放送されたのは、2012年1月4日から3月15日までのことだった。ちょうど丸10年が経過した。確かに、ひと昔前のドラマなのだが、今でも古さをまったく感じさせない。それは、このドラマが数々の伝説に彩られているからだ。

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まずは、視聴率だ。このドラマは時代劇歴代視聴率の10位となる42・2%を挙げている。以後、40%を上回った時代劇はほとんどなかったので、『太陽を抱く月』は「最後の視聴率40%時代劇」かもしれない。

今はドラマを取り巻く環境が変わってしまい、10%を越えるだけ視聴率的には合格と言われる。そういう現況から見れば、まさに『太陽を抱く月』はオバケ級の大ヒット作であった。

ストーリーも異彩を放っていた。この時代劇はキャストがすべて架空の人物だ。それまで歴史上の有名な人物ばかりを主人公にしていた頃から見れば、設定がなんとも画期的だった。以後、架空の物語を生かしたドラマが増えたが、『太陽を抱く月』はその先駆けとなった記念碑的な作品である。

ドラマ『太陽を抱く月』韓国制作会見

時代劇の名作

展開もミステリアスだった。世子嬪(セジャビン)が呪いを受けて命を落とすが、実は生き返っていて、巫女になってかつての夫であった国王と究極の愛に導かれる、という話だった。キム・スヒョンとハン・ガインが主役カップルを情緒的に演じきっていた。

さらに、『太陽を抱く月』を振り返ったときに象徴的なエピソードとなるのが天才的な子役たちの活躍だ。

このドラマでは、世子夫婦をヨ・ジングとキム・ユジョンが演じていて、世子嬪候補のライバルにキム・ソヒョンが扮していた。

いま、韓国ドラマ界でヨ・ジングとキム・ユジョンとキム・ソヒョンは堂々たる主役スターだ。そんな3人が一堂に会して子役として火花を散らしたのが『太陽を抱く月』であった。

放送からピタリと10年が経過した。それでも、何度も繰り返し再放送されている『太陽を抱く月』は、時代劇の名作として今後も長く記憶されていくことだろう。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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