NHK・BSプレミアムで毎週日曜日の午後9時から放送されている『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』。序盤からスケールの大きいストーリーが展開されていて、古代の三国時代ならではの歴史巨編となっている。
このドラマは、韓国で超有名な昔話「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」を生かして作られている。
この話は、聡明なピョンガン王女が貧しかった正直者のオン・ダルを内助の功で大出世させるという歴史エピソードなのだが、実際に『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』を見ていると、人物描写は「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」の流れを踏襲していると思える。
【関連】『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は有名な逸話を題材にして壮大に作られた!
つまり、キム・ソヒョンが演じるピョンガン王女は聡明で意志が強く、オン・ダルは誠実で人間的に優しい。
しかし、2人は高句麗(コグリョ)を牛耳っているコ・ウォンピョという悪の権力者に命を脅かされてしまった。
その結果、記憶喪失になったピョンガン王女は生まれ変わって刺客になったし、立派な将軍の息子だったオン・ダルも身分を隠して山中でひっそり住まなければならなかった。
しかし、2人は巡り合う運命にあった。実際、かつて一緒に逃亡する羽目になったピョンガン王女とオン・ダルだが、再会して一緒に過ごす時間を持つことができるようになった。
2人ならば心強い。コ・ウォンピョは手ごわいが、若いピョンガン王女とオン・ダルであれば、きっと状況を挽回してくれるに違いない。そういう期待を抱かせるほど、2人は一緒に協力して難敵に立ち向かっていくだろう。
そんな主人公カップルを演じているのがキム・ソヒョンとナ・イヌだ。
キム・ソヒョンは子役時代から演技力に定評があり、大人の女優になってからも時代劇で次々にヒロインに扮して評価を高めてきた。今回も「国を愛する強い王女」を魅惑的に演じている。
一方のオン・ダルに扮するナ・イヌは、主役に抜擢されて評判通りの存在感を見せている。彼は柔らかい感性を持っていて、優しい男を演じるのにピッタリだ。
序盤から物語が本格的に動き出している『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、重厚な歴史ドラマとして颯爽と快進撃を続けている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】NHKで放送開始の『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』はどんなドラマなのか
前へ
次へ