チェ・スジョンという俳優は、本当に時代劇の大作が似合うスターだ。主演したドラマを取り上げたらそうそうたる作品ばかりだ。
2000年『太祖王建』
2002年『太陽人イ・ジェマ』
2004年『海神-HESHIN-』
2006年『大祚榮』
2012年『大王の夢』
以上の5作品の題名を見ると、いかにチェ・スジョンがすばらしい時代劇に主演してドラマファンの喝采を浴びてきたかがわかる。
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『太祖王建』は、高麗王朝の初代王だった王建(ワン・ゴン)を堂々と演じきって、韓国で高麗王朝の関心度を飛躍的に高めた。
『海神-HESHIN-』では、古代の貿易王と言われたチャン・ボゴに扮し、貧しい生い立ちから国王の座を狙うほどに大人物になっていったチャン・ボゴを、壮大な物語の中で演じていた。
また『大祚榮』では、渤海(パレ)の初代王を迫力ある身振りと表情で演じきって、「チェ・スジョンの時代劇は本当に迫力がある」と絶賛された。
こうしたドラマはことごとく大ヒットしたので、チェ・スジョンは時代劇のスペシャリストとして国民俳優と称された。
そんなチェ・スジョンが、時代劇を演じていてとても後悔したことがあるという。それは何だろうか。
実は『大王の夢』に主演したときだ。
この時代劇でチェ・スジョンは、金春秋(キム・チュンチュ/後の武烈王〔ムヨルワン〕)を演じたのだが、この撮影のときに辛い出来事が起こってしまった。
というのは、チェ・スジョンが乗っていた馬が足を滑らせて倒れてしまい、彼も落馬した。そのとき、馬は死んでしまいチェ・スジョンも肩と胴をひどく痛める結果になった。
このケガはその後の撮影にも大きく影響してしまい、脚本家や演出家はドラマの一部を直さなければならなくなった。主演俳優としてチェ・スジョンも本当に不本意だった。
それによって、チェ・スジョンは「100%完全な金春秋を演じることができずに残念だった」と何度も口にしていた。本当に彼は悔やんでいたのだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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