今年はNHKの総合テレビでも放送された『100日の郎君様』。現在はNetflixでも視聴でき、ファンや一部メディアの間では「次に観るべき韓ドラ」のひとつにも選ばれているが、なぜこんなにも人気が高かったのか。
大きな要因だったのが、ド・ギョンスか演じるウォンドゥクとナム・ジヒョンが扮するホンシムの夫婦がとても面白かったことだ。
この夫婦はいつも丁々発止のやりとりを繰り広げていて、毎回ドラマを大いに盛り上げていた。
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たとえば、第4話ではウォンドゥクがろくに働きもしないのに、高利貸しの商人にだまされてしまい高価な寝具を買わされた。これには、ホンシムも怒り心頭だ。彼女は激しくウォンドクを責めて夫婦関係が危機に瀕した。
さらに、第5話でもウォンドクがホンシムをさらにあきれさせる事態になった。
なにしろ、ホンシムは「夫に働いてもらおう」と思って薪割りなどの仕事をウォンドゥクにやらせたのだが、肝心な彼がまったく役に立たない。それなのに、プライドだけは高く、ホンシムにひどい言葉を投げつけてしまう。
そのときだった。ホンシムはウォンドゥクを激しく平手打ちした。ついに、彼女も我慢ならなかったのだ。こうなると、完全に夫婦の大ピンチだ。
とはいえ、考えてみれば、記憶喪失になる前のウォンドゥクはイ・ユルという世子だった。
彼は悪徳高官に命を狙われて記憶喪失になって村人に生まれ変わるのだが、身についた王宮の生活ぶりは絶対に変わらない。つまり、身分は村人だが、頭の中身は世子なのだ。これでは、庶民の生活というものがわからない。
だからこそ、食堂でクッパを食べたのに代金を払わずにトラブルを起こしてしまうのだ。そんなウォンドクが問題を起こすたびに、ホンシムが尻ぬぐいをさせられた。彼女としても、たまったものではない。
しかし、そんな二人も、子供の頃に結婚を約束しあったという過去があった。悪徳高官の陰謀によって二人の運命は変わったのだが、ドラマはそういう経緯を本当に巧みに描いていた。
このように、『100日の郎君様』で一番面白かったのは、やっぱり、ウォンドクとホンシムというユニークな夫婦関係だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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