『100日の郎君様』はNHK総合テレビでの放送が終わったが、その余韻は今も残っている。
このドラマを振り返ると様々な場面が思い浮かぶが、もう一度見たいと強く思うのは主役2人が展開したラブロマンスだ。
主役2人といえば、もちろんド・ギョンスとナム・ジヒョンだ。2人はウォンドゥクとホンシムという名前で村人の夫婦を演じた。
このウォンドゥクは甲斐性がなくて働くこともできなかった。それゆえ、ホンシムは腹が立つことが多かった。ダメ亭主に愛想を尽かしていたのだ。
しかし、ウォンドゥクの教養が高くて武術に優れているという才能が目立つようになり、ホンシムを救う場面もたくさん出てきた。夫婦の関係がよくなるにつれて愛情が深まっていく。
このドラマの演出も巧みで、2人が気持ちを確かめあう場面では抒情的なシーンが何度も描き出されていた。
そういう場面を思い出すたびに、ウォンドゥクとホンシムという夫婦が愛しく感じられた視聴者も多かったことだろう。
しかし、物語も後半になると新たな展開になっていった。
記憶喪失だったウォンドゥクが世子(セジャ)として王宮に戻ることになり、夫婦の身分の格差が明らかになってしまった。
ホンシムは悲しみに耐えて身を引こうとしたが、ウォンドゥクから世子に戻ったイ・ユルは、ホンシムを変わらずに愛し抜こうとした。そのあたりは本当にせつない場面の連続だった。
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果たして、2人は身分の違いを乗り越えて愛を成就させることができるのか。そのラブロマンスこそが『100日の郎君様』の一番の見どころだった。
こうしたロマンスの各場面で、ド・ギョンスは繊細な感情の揺れを抒情的に表現していたし、ナム・ジヒョンは花びらがゆっくり舞い落ちるように美しくはかない演技を繰り広げていた。
あのラブロマンスを見ていると本当に心地よかった。何度でも見たいと心から思えるほど絵になる名場面の数々だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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