『ホジュン~伝説の心医~』の歴史解説/内医院の出世事情はどのようになっているのか

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『ホジュン~伝説の心医~』。6月26日の42話ではホ・ジュン(演者キム・ジュヒョク)とユ・ドジ(演者ナムグン・ミン)が完全に明暗を分ける結果となった。

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朝鮮王朝の官僚たちは必死な思いで出世を目指していた。それは誰も変わらない。やはり官僚というのは出世して自分の権力を誇示しなければ思う通りにならない世界なのである。それは医療に携わる内医院(ネイウォン)も同じであった。

いくら医術の腕前が優れていても、品階を高くしていかなければ自分の望む部署につけなかった。それゆえ、内医院の医官も自分の出世を渇望していた。

ホ・ジュンの場合は従九品の参奉(チャムボン)であった。わかりやすく言えば、内医院の中の下っ端である。

しかし、彼は卓越した医術を持っていて、その実力は誰もが認めるほどであった。そして、今回は宣祖(ソンジョ)の側室だった恭嬪・金氏(コンビン・キムシ/チャン・ジウンが演じている)の兄の治療をまかされ、見事に結果を出した。喜んだ恭嬪・金氏は、ホ・ジュンに屋敷を与えた。

『ホジュン~伝説の心医~』
画像=MBC

思う通りにならない世界

それだけではなかった。彼は恭嬪・金氏と王子の御医に推薦されたのだが、ホ・ジュンは庶民の医療に携わりたいと願い、恵民署(ヘミンソ)で働くことを希望した。そこで内医院の幹部はホ・ジュンを特別に昇進させることにした。彼は従九品の参奉から従七品の直長(チクチャン)に昇格したのである。これは大出世と言える。

一方のユ・ドジは従六品の主簿(チュブ)になっていた。まだホ・ジュンの従七品より上にあるが、彼の立場は非常に危うかった。というのは、医女と情を通じたという醜聞が広まってしまい、幹部はユ・ドジに対して「明に向かう使節に帯同する医官」に任命した。これは明らかな左遷である。醜聞の責任を取らされたユ・ドジは、一気に信頼を失ってしまった。

こうして2人の先行きは対照的になった。こうなると、ユ・ドジの巻き返しが不気味だ。ホ・ジュンは周囲の嫉妬をはね返すことができるのか。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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