テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『善徳女王』は、イ・ヨウォンがトンマンこと善徳女王を演じている時代劇だ。その主人公の少女時代をナム・ジヒョンが務めている。
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このドラマで、トンマンの曾祖父で新羅(シルラ)第24代王・真興(チヌン)王に扮していたのがイ・スンジェだ。
物語の序盤でその存在感を発揮していた真興王を『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』ではパク・ヒョンシクが演じている。
この時代劇には、真興王の母親としてキム・ジス扮する只召(チソ)太后という人物が登場する。
『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』では、権力を握っている只召太后の行動に困惑する様子を見せる真興王が描かれており、特殊な親子というイメージがあったが、史実ではどんな親子だったのだろうか。
歴史上の事実を言えば、真興王は先代だった法興王の弟の息子だ。
そして、彼の母親が法興王の娘であった。
真興王は534年に生まれているが、法興王が540年に亡くなったのにともない、わずか6歳で即位している。
さすがにそれだけ幼いと政治を行なうことができないので、母が只召太后となって摂政を行なった。これは朝鮮半島の歴史ではよくあることで、後の朝鮮王朝でも母が幼い王に代わって摂政をすることが多かった。いわば、伝統なのである。
朝鮮王朝で最古の歴史書と言われる『三国史記』には、真興王の業績が細かく記されているが、真興王と只召太后の関係については特別な記述がない。また、只召太后の摂政にも何も触れていない。
それだけに、歴史的に只召太后の摂政は特に問題もなく普通に行なわれて、真興王は成人してから自ら統治して成果を挙げたと考えていいだろう。
『善徳女王』では描かれなかった真興王と只召太后をクローズアップしている『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』は、NetflixやU-NEXTで配信されているので、ぜひ『善徳女王』の後に見てほしい。
文=大地 康
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