『赤い袖先』の豆知識 ソン・ドギムは一人前の宮女になれたのか

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テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『赤い袖先』は、第1話からイ・セヨンが演じるソン・ドギムが宮女の見習いとして生き生きと励んでいる姿が描写された。そして、第5話ではイ・ジュノが演じるイ・サンが英祖(ヨンジョ)から激しい怒りを買い、ソン・ドギムが「世孫(セソン)様をお許しください」と懇願していた。そんな彼女は、ついに見習いから一人前の宮女になる段階を迎えた。

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そもそも、宮女となる女の子は、早ければ5歳くらいからから見習いとして王宮に入ってくる。そして、遅くとも10歳くらいまでが入宮のリミットになるだろう。そうやって集まってきた子供たちが王宮の裏方を仕切る尚宮(サングン)の下に付いて修業を積んでいく。

尚宮は側室を除けば実際に王宮で働く宮女たちの最上位の役職であり、品階は「正五品」となっている。こうした上司が宮女の見習いを直接的に指導していくのだ。

なお、『赤い袖先』が描かれている1770年代には、宮女の数は700人くらいいたと推定されている。

彼女たちはそれぞれの所属部署に配置されていくが、その部署とは「国王と王妃といった王族の世話をする至密(チミル)」「王や王妃の衣服や布団をつくる針房(チムバン)」「王族が使用する洗面水や浴槽水を管理する洗水間(セスガン)」「料理を作る焼厨房(ソジュバン)「洗濯を担当する洗踏房(セダッパン)」など多岐にわたっている。

イ・セヨンが演じるソン・ドギムは一人前の宮女になっていく(NBCユニバーサル・エンターテイメント/©2021MBC)

女官を統括する内命婦(ネミョンブ)

そして、具体的にソン・ドギムが所属したのが東宮(トングン)である。ここは、世継ぎである世孫に関わる部署だ。つまり、いずれは国王になる王族男子を子供の頃からお世話していくので重要度がきわめて高かった。

このように責任感を持って働いていた宮女の見習いは15年くらい経つと内人(ナイン)に昇格する。こうなると、女官を統括する内命婦(ネミョンブ)の正式な一員になる。内人は尚宮から独立して自分なりに役職を受けて、立派な宮女として王宮に奉職していく。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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