【最後は斬首】『ポッサム』に登場する妖女キム・ゲシはどんな悪事を働いたのか

このエントリーをはてなブックマークに追加

『ヘチ』で英祖(ヨンジョ)役を務めた俳優のチョン・イルが、少女時代出身の女優クォン・ユリが共演して話題を集めている時代劇『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』。

朝鮮王朝の15代王として即位した光海君(クァンヘグン)が統治する時代を舞台にしたこの作品には、『花たちの戦い~宮廷残酷史~』や『スタートアップ』に出演していた女優のソン・ソンミ演じるキム・ゲシという女性が登場する。

【関連】『ポッサム』にも登場する光海君! 史実ではどんな王だったのか

史実で、キム・ゲシは「朝鮮王朝三大悪女」の張嬉嬪(チャン・ヒビン)、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)の3人よりも悪女だと言われているが、いったい何をしたのだろうか。

『ポッサム』ではソン・ソンミがキム・ゲシを演じた(写真= © 2021 MBN. All Rights Reserved)

幼いころに王宮に入り、光海君の父親である14代王・宣祖(ソンジョ)の側で仕えていたキム・ゲシ。

その宣祖には3人の息子がいた。側室との間に生まれた長男の臨海君(イメグン)と二男の光海君と、二番目の正室の仁穆王后(インモクワンフ)から生まれた永昌大君(ヨンチャンデグン)だ。

本来なら、長男である臨海君や嫡男の永昌大君が宣祖の後を継いで王になるべきなのだが、臨海君は1592年に起きた豊臣軍の朝鮮出兵で敵の捕虜になってしまい、それが原因であれた生活をしてしまう。

その結果、朝鮮出兵で大きく活躍した光海君はキム・ゲシの工作が功を奏して世子(セジャ)に指名された。

一方で、1606年に生まれた永昌大君だが、宣祖が亡くなった1608年はまだ2歳だったため王位を継ぐことができなかった。

こうして、光海君は15代王となったが、その裏ではキム・ゲシがうまく立ち回って彼の即位に一役買っていたのである。

しかし、まだ安心していなかったキム・ゲシは、兄の臨海君が王の座を狙って光海君を陥れようとすると思い、1609年に殺害してしまう。

さらに、永昌大君を標的としたキム・ゲシは、仁穆王后の父親である金悌男(キム・ジェナム)を死罪にしてしまった。

その影響で江華島(カンファド)に流罪となった永昌大君は、1614年に殺害されてしまう。
父親と息子を殺害されて悲しむ仁穆王后は、大妃(テビ)の身分を剥奪され、西宮(ソグン/現在の徳寿宮〔トクスグン〕)に幽閉されてしまう。

こうして、政敵を排除して光海君の王としての地位を安定させたキム・ゲシだが、それが原因で光海君は強い恨みを買い、1623年に起きたクーデターで追放されたのである。

その後、クーデターを成功させた16代王・仁祖(インジョ)は、幽閉されていた仁穆王后を助け出した。それによって、悪事がすべてバレてしまったキム・ゲシは、斬首の刑に処された。

光海君のために思って行動していたことが、逆に王の足を引っ張ることになってしまったキム・ゲシ。いくらなんでもやりすぎだったかもしれない。

文=大地 康

【関連】悪縁から始まる身分違いのロマンス…新作『ポッサム』に注目

【関連】【究極ランキング】イケメン主演&チョー面白い時代劇ベスト5

【関連】少女時代ユリ、『ポッサム』での演技に大反響【PHOTO】

前へ

1 / 1

次へ

関連記事


RANKINGアクセスランキング

写真


注目記事