時代劇『七日の王妃』でヒロインの端敬(タンギョン)王后を演じているパク・ミニョン。彼女は当代随一の人気女優だ。最近では、『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』に主演してエリートの気象予報官を演じて好評を博した。
【写真】『七日の王妃』から『気象庁の人々』まで!!多彩なキャラを痛快に演じるパク・ミニョン
とにかく、演じる役が本当に多彩だ。『キム秘書はいったい、なぜ?』では有能な秘書になって、パク・ソジュンが扮する財閥御曹司を意外なツンデレ男に変身させる役回りを楽しく演じていた。
そんなパク・ミニョンが『七日の王妃』では、歴史に翻弄される悲劇の端敬王后を演じている。とはいえ、物語は決して暗く重い展開ではなく、むしろパク・ミニョンの明るいキャラが存分に発揮されるストーリーになっていた。
実際に、端敬王后は何でも前向きに取り組む明るい女性で、夫の晋城大君(チンソンデグン/後の中宗〔チュンジョン〕)とも仲良く暮らしていた。
彼女は12歳で結婚したが、新婚時代は王家のしきたりにも不慣れなことが多く、いろいろな作法を学ぶために必死だった。それでも、持ち前の明るい性格が大いに助けになった。彼女は辛抱強く暮らして、やがては安定した生活を送れるようになった。
しかし、子供はできなかった。とはいえ、1506年の段階ではまだ19歳だったので、これから無事に子供を産むこともできたはずだが、燕山君(ヨンサングン)が廃位となって王宮を追われたことが、端敬王后の人生そのものを激変させた。彼女の身内に燕山君の関係者が多かったことで、王妃になって7日で廃妃にされてしまった。
その後は実家で質素に暮らし、1557年に70歳で亡くなっている。
この時点で彼女はまだ端敬王后とは呼ばれていなかった。廃妃になった関係で尊号を贈られなかったからだ。
彼女が正式に「端敬王后」となったのは、英祖(ヨンジョ)の統治時代であった1739年のことだ。廃妃にされてから233年も経っていた。
これによって、ようやく彼女の名誉は回復された。それにしても、233年というのは、あまりに長い年月である。その間に一つも尊号を得られなかったというのは、やはり同情を禁じ得ないことだった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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