『ノクドゥ伝』によく登場する妓生(キーセン)はどんな存在だったのか

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』では、ヒロインのドンジュが妓生(キーセン)の見習いをしている。また、主役のチャン・ドンユンが扮しているノクドゥは、女装姿になってドンジュと共同生活をしているので、ドラマでは妓生が数多く登場する。

間違いなく、『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』は妓生がメインに登場するドラマであると言える。そこで、妓生の存在感について注目してみよう。

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朝鮮王朝時代に妓生は宴席で歌舞を披露する女性であった。あるいは、飲食をする酔客の接待を受け持つ存在でもあった。

そういう妓生は、身分制度に厳格だった朝鮮王朝時代には賤民(チョンミン)と見なされた。その身分制度は上から両班(ヤンバン/貴族階級)、中人(チュンイン/専門職を持った人)、常民(サンミン/農業・手工業・商業に従事する一般人)と続き、最下層が賤民であった。

ドラマ『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』より。DVD好評リリース中・U-NEXTにて見放題配信中 (写真=Licensed by KBS Media Ltd.(C) 2019 KBS. All rights reserved)

妓生の抑圧された生活

そして、妓生は奴婢(ぬひ)と同様に賤民に分類され、生活のうえで著しい制約を受けた。それは、『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』で何度も登場することであり、妓生は人間でありながら売買の対象となって両班によって見受けされていた。

そんな妓生を描いたドラマとして一番有名なのがハ・ジウォンの主演した『ファン・ジニ』だ。このドラマは妓生の抑圧された生活を描くことが多かったが、同時に、舞いの向上に精進するヒロインを劇的に表現していて、妓生の自尊心もしっかりと見せてくれていた。

また、「朝鮮王朝の三大悪女」と呼ばれる3人の悪女のうち、燕山君(ヨンサングン)の側室だった張緑水(チャン・ノクス)と文定(ムンジョン)王后の手先だった鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)は、もともと妓生の出身であった。そういう意味で、妓生の中には有力者に気に入られて贅沢な暮らしを実現させる女性もいた。

果たして、『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』のヒロインであるドンジュは、どのような運命をたどっていくのか。彼女の進んでいく道がドラマの中でとても気になる。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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