南漢山城の西門を過ぎてしばらく歩くと、眼下にソウルの松坡区や城南市の高層アパート群が見えてきた。
ソウルの南側に高層アパートが多いことは知っていたが、こうして高い所から改めて俯瞰で見ると、その多さに圧倒される。
さらにソウル方面を眺めると、蚕室のロッテワールドがすぐ近くに見え、その隣には、ソウルオリンピックもメインスタジアムも見える。
さらにその向こうには頂上にタワーが立つ南山(ナムサン)が見える。そして蚕室と南山を結ぶかのように、漢江が悠久の流れをたたえ、その流れにある一定の間隔で橋が架けられている。
私が南漢山城の行った時は曇っており、外科医の景色は、やや霞んでいた。
しかし私は、南山や汝矣島(ヨイド)の63(ユクサム)ビルなど、様々な所から漢江を眺めてきたが、これほど優雅に流れる漢江を一望したのは、初めてである。
もしすっきりと晴れていたら、南漢山城のから遠く仁川(インチョン)まで見ることができると言う。
文・写真=大島 裕史
大島 裕史 プロフィール
1961年東京都生まれ。明治大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、1993年~1994年、ソウルの延世大学韓国語学堂に留学。同校全課程修了後、日本に帰国し、文筆業に。『日韓キックオフ伝説』(実業之日本社、のちに集英社文庫)で1996年度ミズノスポーツライター賞受賞。その他の著書に、『2002年韓国への旅』(NHK出版)、『誰かについしゃべりたくなる日韓なるほど雑学の本』(幻冬舎文庫)、『コリアンスポーツ「克日」戦争』(新潮社)など。
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