NHKの総合テレビで日曜日の午後11時から放送されている時代劇『ヘチ 王座への道』には、キム・ガプス演じる朝鮮王朝19代王・粛宗(スクチョン)の3人の息子が登場する。
1人目は、「朝鮮王朝三大悪女」の1人として知られる張禧嬪(チャン・ヒビン)との間に生まれたイ・ユンだ。彼は、20代王として即位した景宗(キョンジョン)のことで、俳優のハン・スンヒョンが演じている。
2人目は、チョン・イル扮する主人公のイ・グムこと延礽君(ヨニングン)だ。彼は後に21代王・英祖(ヨンジョ)として即位する人物である。母親は、粛宗の側室だった淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)だ。
【トンイの真実】粛宗が王位を譲りたかったのは「三人目の息子」だった!
そして、3人目が延礽君の異母弟のイ・フォンとして登場する延齢君(ヨルリョングン)だ。母親は、側室の榠嬪・朴氏(ミョンビン・パクシ)である。
この3人の息子の中で、粛宗が特に可愛がっていたのが三男の延齢君だという。そのため、景宗がまだ王になる前の世子(セジャ)だったころ、その世子を延齢君に変えたいと願っていたと言われている。
実際、延齢君はとても頭が良くて親孝行な息子だった。その点で、粛宗にとっては景宗や英祖よりも頼もしく見えたのだろう。
しかし、彼は1719年に20歳という若さで世を去ってしまった。延齢君をとても可愛がっていた粛宗にとって大変ショックな出来事だったと思う。
ちなみに、ドラマの中で延齢君を演じているのは、『イルジメ(一枝梅)』や『善徳女王』などに出演していた俳優のノ・ヨンハクだ。彼は他にも『大王の夢』や『師任堂(サイムダン)、色の日記』でも演技を披露している。
これから、ドラマ『ヘチ 王座へも道』の物語が進んでいく中で、延齢君はイ・ユンや延礽君を始めとして、登場人物たちとどのように関わっていくのか。
俳優として多くのキャリアを積んできたノ・ヨンハクの印象深い演技に注目しながら、ドラマを思いっきり楽しんでみよう。
文=大地 康
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