『100日の郎君様』の悪役キム・チャオンにそっくり!!…実在した韓明澮とは?

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『100日の郎君様』が描く「国王の岳父」になりたい高官は悪者ばかり!

『100日の郎君様』に登場する高官のキム・チャオンは、強烈な悪役だ。個性派俳優のチョ・ソンハが凄みのある演技をしており、ドラマには欠かせない敵役となっている。

そのキム・チャオンは、娘を世子嬪(セジャビン)に嫁がせている。自分がゆくゆくは王の岳父になろうという腹積もりだった。

キム・チャオンを演じるのは名優チョ・ソンハ(写真=tvN『100日の郎君様』韓国ポスター)

そんな野心家のキム・チャオンを見ていて、歴史上で思い出したのが韓明澮(ハン・ミョンフェ)だった。

キム・チャオンは架空の人物だが、イメージは韓明澮によく似ているのだ。そこで、韓明澮の人物像を見てみよう。

『100日の郎君様』キム・チャオンに似ている韓明澮

韓明澮は1415年に生まれた。

名門の出身でありながら早く親をなくして、少年時代は不遇だった。さらに、科挙に何度も失敗し、官僚のエリートになれなかった。

しかし、首陽大君(スヤンデグン)に近づき、策士として認められた。その首陽大君が端宗(タンジョン)から王位を奪うときも、参謀として力を発揮した。

こうして首陽大君が世祖(セジョ)として1455年に即位すると、韓明澮は王の秘書官になった。

さらに大出世した韓明澮は、やがて世祖と姻戚関係になった。たとえば、自分の娘が8 代王・睿宗(イェジョン/世祖の息子)の妻となった。また、もう一人の娘を9 代王・成宗(ソンジョン/世祖の孫)に嫁がせた。

こうして韓明澮は2 代にわたって王の岳父となった。

最高の権力を謳歌していた韓明澮は、漢江(ハンガン)の川辺に鴨鴎亭(アックジョン)という家を建てた。

鴨鴎亭からの景色が絶景だという噂が中国大陸の明にまで伝わり、朝鮮王朝を訪ねる明の使節がよく遊びに来るようになった。

そんなある日、韓明澮は家が狭くて明の使節たちをもてなすのに不便だという理由で、王が使う日除けを使わせてくれと願い出た。

それは、無礼な態度だった。ときの王だった成宗は許さなかった。

しかし、韓明澮は何度もそれを要求してきて、結局、成宗は激怒した。

問題はそれで収まらず、政府の各部署から韓明澮についての非難が続出した。そのたびに成宗は韓明澮をなるべく軽く処分しようとしたが、反発が続いて、最終的に韓明澮に隠居を申し渡した。

【写真】『100日の郎君様』には『冬ソナ』女優が出演していた!!

こうして韓明澮は最後に悪評で失脚して1487年に世を去った。

『100日の郎君様』では、キム・チャオンの最後はどんな結末を迎えるだろうか。悪役が無事に済むとは思えないのだが‥‥。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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