韓国のトロット、何から聞けばいいの?『2025韓日歌王戦』で気になるトロットのおすすめ入門曲はこれ!

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日韓国交正常化60周年記念番組として、ついに9月14日から放送がスタートした『2025韓日歌王戦』。

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今回の番組も大きな話題を呼んでおり、ますます「トロット」という音楽ジャンルから目が離せない。

「最近トロットが気になっているけど、どの曲がトロットなのかよく分からない」「まずは有名な曲を聴いてみたい」という方のために、今回は筆者がピックアップしたものを紹介してみたいと思う。

①『定時退勤』イ・イギョン

俳優として活動しているイ・イギョン氏が2020年に韓国で発表した楽曲。この歌、実はトロット。正直なところ、私はイ・イギョン氏の存在をこの曲で知ったので最初はタレントだと思っていた。しかし、なんとびっくり最近日本でリメイク版が配信されて話題となった『私の夫と結婚して』の韓国版のクズ夫役などで知られる俳優だったのだ。

また、会社員としても働いている筆者は、ストレートすぎる歌詞に「めっちゃ分かるその気持ち!!」と思わず共感。「2次会、3次会嫌すぎます」「定時退勤、本当にしたいです」「飲み会するなら出勤時間遅らせてください」など、会社員が胸の内に秘めている本音を明るい曲調で歌い、話題を呼んだ。2024年には、演歌歌手の徳永ゆうき氏とのデュエットで『定時退勤』の日本語版がリリースされている。こちらもぜひ聴いてみたい。

(画像=イ・イギョンInstagram)

②『사랑은 늘 도망가(愛はいつも逃げていく)』イム・ヨンウン

2020年に放送されたトロットオーディション番組『明日はミスタートロット』で優勝し、一気にスターダムを駆け上がった歌手のイム・ヨンウン氏。週末ドラマ『紳士とお嬢さん』のOSTとして起用されたこの曲は、ドラマのさらなる人気を後押しした。

上記の曲以外にも、80歳で天国に到着したイ・ヘスク(キム・ヘジャ)が若い頃の夫コ・ナクジュン(ソン・ソック)と再び出会ってストーリーが繰り広げられていくドラマ『君は天国でも美しい』のOST『天国より美しい』や、10~80代まで全年齢層の心をつかみ大ヒットした韓国独立映画『最後のピクニック』の主題歌『Grain of Sand』など、多くの作品で音楽が使われている。韓国ドラマや映画などを楽しむと同時に、彼の楽曲にも注目してみてほしい。

イム・ヨンウン(写真提供=OSEN)

③『oh my!』チャン・ユンジョン

2000年代に韓国で爆発的な人気を集めたアップテンポなトロット。少しコミカルで、男心をもてあそぶような歌詞を軽やかに歌い上げたこの曲は、2003年に発表されると瞬く間に話題に。翌年にはラジオを中心に広まり、幅広い世代に親しまれる国民的ヒット曲となった。トロット曲としては11年ぶりに音楽番組の1位を獲得し、一気に注目を浴びたのだそう。

2005年にはセカンドアルバム、2008年には『Jang Yoon Jeong Twist』など数々の作品を発表し、トロットの新時代を切り拓いてきた。古風なトロットに現代的な感覚を吹き込み、若い世代にも受け入れられた彼女。その歌声と存在感は、今なお多くの人々に愛され続けている。

④『釜山港へ帰れ』チョー・ヨンピル

今もなお、韓国歌謡界で支持を受け続けている彼の代表曲。1982年に日本でも大ヒットし、韓国人として初めて『NHK紅白歌合戦』にも出場した。現代の韓流、K-POPの先駆けとも言っていい存在だ。

ここで少し彼について紹介をする。1968年にロックバンド「アトキンズ」のメンバーとして音楽活動をスタート。1976年に韓国で発表した『釜山港へ帰れ』が大ヒットし、一躍スターの座に駆け上がった。さらに、1980年には『窓の外の女』や『おかっぱ頭』など、数々のヒット曲を世に送り出している。『友よ』や『旅に出よう』など、彼の楽曲は韓国の音楽の教科書にも載っており、まさに全世代に親しまれている歌手だ。

⑤『Bomb Bomb Bomb』MYTRO

トロット界でのデビューを目指す5人の挑戦に、韓国芸能界を代表する3人の「ヌナ(お姉さん)」たちが推し活しながら応援し、トロットとアイドルを掛け合わせた「トロットドル」誕生の裏側に密着するバラエティ番組『となりのトロット~マイトロ誕生物語』から生まれた彼ら。かなりの私情をはさみ恐縮だが、実はSMROOKIES時代からショウヘイさんを応援しており、行く末が気になっているグループだ。

2025年5月にSNSアカウントが削除され、所属事務所の公式サイトからもMYTROのメンバー情報もなくなっているが、公式からのアナウンスなどがないためまだ希望を捨てきれていない。アイドル活動の経験があるメンバーや俳優出身のメンバーなど、バックボーンも多種多様。これからの活躍が気になっていただけに、続報が気になるところだ。

このほかにもSuper Juniorが歌う『로꾸거!!!(Rokkuko)』やBIGBANGのD-LITEの『Look at me, Gwisun』など、アイドルたちもトロット曲を発表している。これからトロットが韓国、そして日本でどのように広がっていくのか、非常に楽しみだ。

(文=豊田 祥子)

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