日本でも盛り上がっている韓国文学。ソウル旅行でもっと世界が広がる、おすすめの書店をご紹介!

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2024年の作家ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞がきっかけとなり、日本国内でさらに盛り上がりを見せている韓国文学。

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韓国旅行へ行ったときに「せっかくだから書店にも寄ってみたい」と思う方もいるのではないだろうか。しかし、いざ行こうと決心しても「どの書店がいい?どの街に、どんな本屋があるの?」と迷ってしまう方も多いはず。馴染みのない土地で本屋さんに入るのは意外と至難の業だ。

私は前回のソウル旅行で、ポストカードや文房具などを取り扱っている雑貨屋を中心に巡った。今回は「ここ訪れてよかった!」と思った書店を皆さんに共有していきたい。

【そもそも”独立書店”って?】

大手チェーン店とは異なり、主にそのお店のオーナーがそれぞれの感性を存分に発揮して運営している書店のことを指す。「文芸中心」「エッセイ中心」「旅行」「映画」など、ある特定のテーマにフォーカスしたところも多い。

▼行ってよかった!独立書店&大型書店

①独立書店:THANKS BOOKS

(写真=@thanksbooks)

「弘大(ホンデ)」という年齢・性別・国籍問わずさまざまな人が往来する街からほど近い場所に、2011年3月にオープンしたキュレーション書店。黄色い看板と大きなショーウィンドウが目印だ。このショーウィンドウでは多様な展示も行われている。

私が行ったのは平日の真昼間だったので、かなりゆったりと本を見ることができた。新刊や書店イチ押しの書籍は、店内の中心に平積みにされていたのも個人的には嬉しいポイント。特に本屋が推している書籍はお店やオーナーさんの「色」が出ているうえ、そういったものは普段自分から手に取らない分野が多かったりするので、思いがけない本と出会うことも多い。【THANKS BOOKS】は入口も広いので韓国の独立書店に初めて行く方にとっても、比較的入りやすいお店ではないかと思う。

②独立書店:YOUR-MIND

(写真=@your_mind_com)

2009年に弘大にオープンし、現在は延禧洞(ヨニドン・연희동)にお店を構えている。個人のアートブックを中心に、自主制作の出版物やグッズなどを展開しており、一般の書店ではあまり目にかかれない本たちがたくさん並んでいるのが特徴だ。

私が訪れた時は、たしか「栞」の展示が行われていたタイミングだったと思う。デザイナーや写真家など、多方面で活躍している方たちが作成した個性豊かな栞が壁一面にあり、どの子を連れて帰るか…かなりの時間迷っていた記憶がある。本を読むとき、栞のデザインひとつでけっこう読書モチベーションなるものも変わってくるのだ。

中心街から少し離れた場所にありバスを乗り継がなければいけないが、その移動でさえも旅行の醍醐味。レンガ造りのどっしりとした住宅が並んでいる街なので、明洞や聖水とはまた一味違う雰囲気も楽しめるだろう。

③大型書店:教保文庫光化門店

(写真=教保文庫光化門店Instagram)

独立書店を巡りつつもやはり外せなかったのが「教保文庫」!日本でいう丸善や紀伊国屋書店のような書店なので、気になっていた本をまとめて探せて便利。教保文庫は全国に支店を展開しており、ソウル中心部の光化門にある店舗は1981年にオープンした。2010年には開店30周年を記念して大規模なリニューアルを実施。有名観光地である景福宮からほど近い場所に位置しており、旅行コースのひとつにも組み込みやすい。

ちょうど、作家のハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞したタイミングで訪問したため、店内の展示はハン・ガンさん一色。韓国文学の盛り上がりを肌で感じた瞬間だった。店内はかなり広く、文学だけでなく人文書や自己啓発書、子ども向けの本などしっかりとすべての分野が網羅されており「さすがは大型書店!」といったラインアップ。大きな店内を探検して気になる一冊を見つけるのも楽しそうだ。

④アラジン中古書店

アラジンは韓国の大規模なネット書店のひとつ。アラジン中古書店は、そのアラジンが運営しているリアル店舗だ。イメージとしてはBOOKOFFが一番近いかもしれない。フロアの一角には、気になった本を座って読める休憩スペースや椅子もある。中古書店だが、比較的発売されてから間もない本も置いており、少し手ごろな価格で購入できる。出版業界のために街の本屋さんや新刊を買ったほうがいいことは理解しつつも、欲しい本が多い時はこのようなお店に頼るのもひとつの手だ。

この他にも、ソウル郊外の京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市にある出版関係の企業が集う坡州出版都市や、国内外から出版社と関連団体が集まり年々盛り上がりを見せているソウル国際ブックフェアなど、気になるスポットやイベントがまだまだたくさんある

また、韓国は店内のディスプレイにこだわっている書店がかなり多いので、韓国語が分からなくても見ているだけで楽しめるお店も多いだろう。いわゆるパケ買いしてしまいたくなるおしゃれな表紙の本が多いのもK-BOOKの魅力!韓国旅行の新しい目的地のひとつに、書店を組み込んでみるのもおすすめだ。

(文=豊田 祥子)

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