U-NEXTで配信されている『瑞草洞<ソチョドン>』を見ていると、メインで登場する5人の弁護士たちが毎日ランチ会を開いている。そこで食べている料理が本当に美味しそうだが、食卓には野菜がよく載っている。いかにも韓国的であり、肉や刺身さえも柔らかな葉に包んでよく食べている。
その中で特に親しまれているのが“サンチュ”。料理にやわらかな風を添える存在である。そして、香り高い“ケンニプ(エゴマの葉)”もまた、韓国の料理店で頻繁に登場する包み野菜として知られている。
カルビやサムギョプサルといった香ばしい肉料理を楽しむとき、タレにくぐらせた肉を生のニンニクや唐辛子とともに葉に包んで頬張る…それは、韓国の食文化における至福の瞬間である。また、味付けされたケンニプをごはんの上にのせていただく料理も、素朴ながら深い滋味を備えている。
韓国の外食文化において欠かせないのが、“ミッパンチャン”と呼ばれる副菜の数々だ。これらは食卓を彩る小さな主役たちであり、キムチ、ナムル、かぼちゃの煮物、サラダなど、多くが野菜を用いたおかずである。一般的な食堂では4~5品が並び、韓定食を供する店では、その数が20種類に達することもある。
さらに、韓国を代表する料理“ピビンバ”は、視覚と味覚の両方を楽しませる逸品である。ニンジン、ほうれん草、大豆モヤシ、ゼンマイなどの多彩な野菜が、丼の中で色とりどりに咲き誇る。
その美しさは単なる見た目にとどまらず、“五味五色”という伝統的な健康哲学に裏打ちされており、栄養バランスに優れ、美容と健康への効果が宿っている。
このように、韓国ではすべての食事に野菜が添えられ、日常の中で自然と野菜を摂取する生活が根付いている。統計によれば、韓国における1人当たりの年間野菜供給量は約210kgにものぼるという。日本の約2倍に相当する。
カロリーが低く身体を内側から整える野菜は、体型を保つうえで欠かせぬ存在である。その野菜を日々たっぷりと口にすることが、韓国人の健康を支えている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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