名脇役として数多くのドラマを彩ってきたイ・ヒド。1955年に生まれた彼は舞台で経験を積み、1983年にMBC特別採用でドラマの世界にデビューした。
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『トンイ』では掌楽院(チャンアゴン)のまとめ役となるファン・ジュシクに扮していた。いつもは口うるさい上司なのだが、なかなかの人情家であり、トンイ(演者ハン・ヒョジュ)のことをよくフォローしていた。
そんなイ・ヒドは「韓国時代劇の巨匠」と言われるイ・ビョンフン監督の作品の常連だった。たとえば、『宮廷女官チャングムの誓い』(2003~2004年)では悪役チェ尚宮(演者キョン・ミリ)の兄のチェ・パンスルに扮して悪事を働いていた。いかにもクセ者という感じだった。
『イ・サン』(2007~2008年)では、イ・サン(演者イ・ソジン)の親友パク・テス(演者イ・ジョンス)のおじであるパク・タルホに扮していた。ここではイ・ヒドの演技力によって、甥を心配する様子が味わい深く描かれていた。
そして、『トンイ』でも重要な役を担ってドラマを大いに盛り上げたイ・ヒド。その後もイ・ビョンフン監督作品に出演し続けている。
『馬医』(2012~2013年)では主人公ペク・クァンヒョン(演者チョ・スンウ)を成長させた牧場の馬医チュ・ギベを演じて、クァンヒョンを温かく支えて見守る優しさを見せていた。
さらに、『オクニョ 運命の女(ひと)』(2016年)では、商団のボスであるコン・ジェミョンに扮して、部下の面倒をよく見る正義感の強い男を担っていた。
このように、イ・ビョンフン監督の名作に不可欠なバイプレーヤーだったイ・ヒドは、他の監督からも信頼されて、数多くのドラマに出ている。『契約主夫殿オ・ジャクトゥ』(2018年)や『秘密と嘘』(2018年)といった作品でも個性派らしい記憶に残る演技を見せていた。
実は、30代のときに左目の視力を失っているが、演技力の冴えはまったく変わらなかった。苦労人だが、常に前向きに生きていて後輩俳優からも慕われている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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