去る11月に最終回を迎えたDisney+オリジナルシリーズ『ヴィジランテ』で、ダークヒーローとなって帰ってきたナム・ジュヒョク。
【韓国イケメン俳優】ナム・ジュヒョクにチャ・ウヌも…スーツ姿5選!
高身長に端正な顔立ちの優れたルックスで、日韓ともに人気のナム・ジュヒュクだが、何より注目すべきなのは、その深みのある演技力と存在感だ。
わずか数秒のワンシーンで見せる表情や眼差しから、キャラクターの感情や背景がありありと感じられる。
ある時は人間界に降り立った神、またある時は不器用な理系男子など、今までさまざまな役柄を演じてきたナム・ジュヒョクだが、中でも“薄幸な男性キャラクター”がピタッとハマる。
今回は彼の出演作を振り返りながら、その魅力を紹介しよう。
2022年話題作の1つ『二十五、二十一』で、ナム・ジュヒョクは、韓国で1997年に起きた通貨危機「IMF」のせいで夢も家族もお金も失い、アルバイトに明け暮れる苦学生を好演した。中でも第2話のあるシーンが話題になった。
借金取りに対して、ナム・ジュヒョク扮するペク・イジンが頭を下げたまま「絶対に幸せになりません。これからどんな瞬間も幸せになりません」と言いながら切ない表情を浮かべるシーンだ。
この瞬間を見ていたナ・ヒド(演者キム・テリ)は、ペク・イジンを夜の学校に連れ出す。
水道の蛇口で巨大な噴水を作り、水遊びをしたナ・ヒドは「さっきの言葉に私は反対」と切り出し、「2人でいる時は誰にも内緒で少しの間幸せになろう」とペク・イジンに向かって秘密の“幸せのおまじない”をかける。
暗い顔のペク・イジンがナ・ヒドの無邪気な笑顔につられて笑う場面は、多くの視聴者の胸を打ち、このシーンと台詞は一躍話題になった。
その後も、時代の波に揉まれ、変わっていく2人の関係性と苦渋の決断を強いられる瞬間に見せるペク・イジンの何ともいえない表情は、視聴者を引き込んでいく。
2019年のドラマ『まぶしくて-私たちの輝く時間-』では、記者を目指している中、唯一の希望だった祖母が他界してしまう悲劇の主人公、ジュナを演じる。
祖母の死後、ジュナは葬式を手伝ってくれた先輩の事業を手伝う事になるが、その事業は、高齢者に高い薬を買わせて生命保険に入らせるという悪徳会社だった。
夢破れたジュナはその事業でチーム長となる。ナム・ジュヒョクは傷ついた眼差し、虚しさを感じさせる仕草や表情で複雑な役どころであるジュナを完璧に表現してみせた。
最新作『ヴィジランテ』では、哀愁漂う孤独なダークヒーローを演じた。昼は法を守る模範的な警察大生だが、夜には犯罪者を直接裁く“ヴィジランテ”として生きていくキム・ジヨン役だ。
第6話で「逮捕されても殺されてもかまわない。使命があるから。失うものが何もない俺にピッタリの使命。悪魔を殺す、悪魔になる」と語り、キム・ジヨンの孤独を表現したナム・ジュヒョク。そう語る目は強い意志を持ちながらも切なさが漂う。
現在、兵役に入隊中で2025年秋頃に除隊する予定のナム・ジュヒョク。さまざまな経験を経て、次はどんなキャラクターを演じてくれるのだろうか。パワーアップするであろう彼の今後の活躍も存分に期待していきたい。
文=新井いるる
◇ナム・ジュヒョク プロフィール
生年月日:1994年2月22日生まれ
身長:188cm
星座:うお座
学歴:ソウル湖西芸術実用専門学校モデル科
所属事務所:マネジメントSOOP
デビュー:2013年「2014 S/Sコレクション」SONGZIOモデル
☆主な出演作
『インヨ姫』(ドラマ、2014年)
『恋するジェネレーション』(ドラマ、2015年)
『華麗なる誘惑』(ドラマ、2015年~2016年)
『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』
『麗〈レイ〉~花も萌ゆる8人の皇子たち~』(ドラマ、2016年)
『ハベクの新婦』(ドラマ、2017年)
『まぶしくて-私たちの輝く時間-』(ドラマ、2019年)
『保険教師アン・ウニョン』(ドラマ、2020年)
『スタートアップ:夢の扉』(ドラマ、2020年)
『二十五、二十一』(ドラマ、2022年)
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