Netflixでランキング上位を快走している人気ドラマの『紳士とお嬢さん』。チ・ヒョヌとイ・セヒが主役カップルを演じているが、とにかく記憶喪失や出生の秘密といった以前の韓国ドラマに多かったネタをどんどん取り入れており、とても面白いドラマに仕上がっている。
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注目すべきは主役のヨングクを演じているチ・ヒョヌだ。彼は現在38歳である。かつては「年下男」ブームを韓国で起こしたキャラクターであり、ラブコメからシリアスドラマまで幅広い演技力を誇っている。
『紳士とお嬢さん』のストーリーを見てみよう。
ヨングクは大企業の会長。41歳なのだが、創業者の父親から会社を引き継ぎ、見事な経営手腕を発揮している。しかし、妻は早く亡くなってしまっており、3人の子供たちの教育問題で悩んでいた。
そこで、住み込みの家庭教師を雇うことになり、採用されたのがパク・ダンダン(イ・セヒ)だった。2人には14歳の年齢差があるが、それを乗り越えて交際を始める。ただし、この交際には反対が多かった。それでも2人が順調に愛を育てれば問題はなかったのだが、ヨングクが登山に行った際に転落するアクシデントがあって記憶喪失になってしまった。
なんと、彼は41歳なのに22歳までの記憶しか残っていない。つまり22歳から41歳の間の記憶が飛んでしまったというわけだ。
そこからいろんな騒動が巻き起こるのだが、チ・ヒョヌは本当に巧みに22歳のヨングクを演じていた。髪型、表情、口ぶり……すべて41歳から22歳に大転換したわけであり、その七変役のような変わりぶりはユニークそのものだった。
さらには、記憶が再び戻った時にヨングクはまた大会社の会長として厳しい顔を見せるようになり、年齢や立場の違いでコロコロと雰囲気を変えるヨングクはまさに痛快だった。
いずれにしても、『紳士とお嬢さん』の人気には様々な要因がからんでいるが、チ・ヒョヌの「仏頂面」と「愛嬌」を使い分ける演技も評判がとても良かった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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