【ついにラストを迎える『紳士とお嬢さん』】ドラマが描く「再生の物語」の結末は?

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テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『紳士とお嬢さん』は、5月16日で第68話の最終回を迎える。これまで様々な登場人物が印象深いストーリーを飾ってきたが、その中で涙を誘ったのがエナ(イ・イルファ)の最期であった。

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彼女はダンダン(イ・セヒ)の実母だ。しかし、ダンダンが生まれてすぐの時に夫のスチョル(イ・ジョンウォン)とダンダンを捨てて家出してしまった。その後アメリカに渡って成功し、ヨングク(チ・ヒョヌ)のビジネスパートナーとして韓国に戻ってきた。

交通事故で負傷した時に整形した関係で顔が変わってしまい、当初はスチョルも気がつかなかった。しかも、全てが明らかになった時、スチョルとダンダンは強烈な拒否反応を示した。「絶対に許さない」という立場であった。

しかし、エナの重病が発覚し、彼女は長く生きられない運命となった。その悲しみの中でスチョルとダンダンはエナのことを許し、早く手術を受けて無事にアメリカに戻ってほしいと願っていた。しかし、もはやエナには残された日々がなかった。彼女は緊急入院し、ダンダンやスチョルやヨングクに見守られながら命を全うした。

振り返ってみれば、エナのエピソードは『紳士とお嬢さん』の象徴的な話になっていた。確かに、エナは夫と我が子を捨てた女性である。しかし、エナはそのことを心から反省し、病気になったことも天罰だと受け取るようになった。

画像=KBS

本当に幸せな最期

韓国ドラマはよく「謝罪と許し」を描くことが多いのだが、『紳士とお嬢さん』でもエナは真摯に元夫と娘に謝罪した。当初はその謝罪を受け入れなかったスチョルとダンダン。2人は最後にエナのことを心から許し、そして、エナの回復を祈り続けた。実際にエナは帰らぬ人となったが、彼女は愛する人たちに見送られて本当に幸せな最期を迎えたのかもしれない。

このエピソードをはじめとして、『紳士とお嬢さん』では様々にトラブルを起こした人たちが周囲と和解して再生していく姿が描かれていた。まさに「和解と再生のドラマ」と言うことができる。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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